宇宙でも台頭する中国!中国の行動全てが、全世界から脅威として認識されている!
海では尖閣諸島の東シナ海を始め、南シナ海でも領土拡大の野心を見せ、陸では、インドとの係争地帯で衝突を起こした中国。そんな中国の野心は、陸・海だけに留まっていない。
中国の野心は、宇宙空間にも向けられているのだ。
中国版G P Sが完成。宇宙大国を目指す中国!
6月23日、中国の四川省から、人工衛星が打ち上げられた。この打ち上げには大きな意味がある。この人工衛星の打ち上げによって、中国版G P S「北斗」が完成したのだ。
中国は、長年に渡り、推計1兆700億円超をかけて、中国版G P Sを完成させ、宇宙大国を目指す中国にとって大きな節目となった。
この中国版G P Sの完成は、今まで宇宙開発を先行してきたアメリカからの脱却も意味する。
中国当局は23日、中国版全地球測位システム(GPS)「北斗」が完成したと発表した。車両やスマートフォンなどの位置を特定できる測位衛星は防衛や経済対策に欠かせない。米国が先行していたが、中国は米国依存から脱却し「宇宙強国」をめざす。
中国版GPSを統括する中国衛星導航システム管理弁公室によると、23日午前9時43分(日本時間同10時43分)に四川省の発射センターから北斗で最後となる55基目の衛星が打ち上げられて軌道投入に成功した。
北斗は1994年にシステム開発に着手し、2000年に最初の衛星打ち上げに成功した。11年末に民間へ開放し、12年から中国と太平洋諸島地域を対象に位置情報の提供を始めた。18年末から対象地域を全世界に拡大している。
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宇宙開発競争の結果、多くの人々が、便益を得ることができるならば、中国による宇宙開発も、多くの人々から歓迎されるはずだ。
しかし、中国の宇宙開発は、平和利用を目指しているとは言い難いのが事実だ。
中国は過去に、宇宙の平和利用に反することを平然とやってのけてきた。
中国に軍事力の誇示:衛星破壊
自衛隊に「宇宙作戦隊」が設置されたように、近年、宇宙空間は安全保障の面でも重要な位置づけになっている。
宇宙空間が、安全保障の重要な位置づけになった契機は、中国だ。中国は衛星破壊実験を2007年に初めて実施した。
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宇宙空間における安全保障問題が特に大きく取り上げられるようになったきっかけは、2007年に中国が行ったASAT(衛星破壊)実験であった。
同年1月11日、中国は西昌衛星発射センターからSC‐19ミサイルを発射した。SC‐19の弾頭は、高度856㎞の極軌道をまわっていた運用終了後の同国の気象衛星「風雲1号C」に衝突。風雲1号Cは一瞬にして完全に破壊された。これによって直径10㎝以上のスぺースデブリ(宇宙ゴミ)が3000個も発生した。
実は中国はそれ以前にも2005年と2006年にASAT実験を行ったが失敗していた。2007年の実験は成功したが、多量のスペースデブリが発生したため、国際的に大きな批判を浴びることになった。しかし、中国はそれ以降もASAT実験をやめなかった。2010年と2013年にもSC‐19によるASAT実験を行ったが、このときは宇宙空間にデブリが発生しない弾道軌道のターゲットを破壊するという方法をとった。
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衛星を破壊して、多くの国々から批判を浴びた中国政府。この過去の中国政府の行動を見れば、宇宙空間に対する認識は、少なくとも「平和利用」とは捉えられない。
宇宙空間においても、優位性を構築しようと躍起な中国政府。平和的に宇宙開発をしようとしている世界各国にとって脅威としか言いようがない。
陸・海、そして宇宙においても横暴さが目立つ中国政府を、しっかりと脅威として認識し、対応することが我国政府、並びに世界各国には求められている。その意味で、しょうもない政局ネタで対立するのではなく、安倍政権にしっかりと対応してもらうことが重要だ。