長谷川幸洋氏「学術会議騒動で野党とメディアが敗北宣言を出した!」と指摘!!日本学術会議の解体的見直しは急務!!
東京新聞に所属しながらも「言論の自由」が圧迫されたことでフリージャーナリストに転じた、長谷川幸洋氏。
その長谷川氏が日本学術会議問題に対し、野党やメディアが追及ネタを失い、息切れ状態だと断じている。しかも、左派メディアの中には“負け戦”と認める声まで出ているというのだ。
いったい何があったのか?
「尻すぼみ」で軌道修正する野党!!
10月30日に長谷川氏が現代ビジネスに寄稿した内容によればこうである。
日本学術会議をめぐる騒動は、政府を追及する左派マスコミの中からも「負け戦」と認める声が出てきた。野党は追及ネタが尽きてきた一方、肝心の学術会議は政府に対して、将来のあり方を検討する方針を表明している。まさに「負け戦」の様相だ。
そして国民の多くもうんざりしている、日本学術会議をめぐる珍騒動だが、ついに野党も左派メディアも“負け戦”に転じたという。
長谷川氏は理由として、枝野代表の連日同じ内容の質問を例にあげる。
立憲民主党の枝野幸男代表は10月28日、衆院本会議の代表質問で学術会議問題を取り上げた。どんな新ネタが登場するか、と思って、私はテレビ中継を録画して見たが、中身はまるで拍子抜けだった。おさらいのように、同じ質問をしただけだ。
(中略)
枝野氏は「推薦された方を任命しないのは条文上、明らかに違法」「任命しなかった理由は何か」「早く6名を任命して」などと訴えた。
菅義偉首相は「憲法15条第1項で公務員の選定は国民固有の権利と規定している」としたうえで「必ず推薦どおりに任命しなければならないわけではない点は政府の一貫した考え」「理由については、人事に関することで答えを差し控える」などと答弁した。
追及する側も答える側も、すでに報じられた内容ばかりである。
1日3億円以上もかかる国会で、年間10億円の予算の日本学術会議に対し、既に報じられた内容をわざわざ繰り返す枝野代表。国民の生活が第一などと主張していた姿はどこへいったのか?それとも最初から上級国民のことしか関心がないのか?それと単なる相変わらずのパフォーマンスであることは間違いない。
しかも長谷川氏によれば、そんな立憲民主党でさえ、「学問の自由の侵害」を主張することをやめたという。
ただ、立憲の軌道修正も明らかになった。彼らは当初、声高に「学問の自由に対する侵害」と主張していたが、代表質問では学問の「が」の字もなかった。それは10月16日公開コラムで指摘したように、学問の自由を侵害していたのは、学術会議自身だったことがバレてしまったからだろう(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/76462)。
学術会議が軍事研究禁止という意味不明の特定の研究を禁止する蛮行が明らかになった以上、枝野代表としても「学問の自由の侵害」を訴えることは出来なかったというわけだ。
しかし長谷川氏も指摘するように、そうであるならば話は単なる「政府の人事問題」に矮小化してしまう。こんな些細なことで騒ぐなら、総理のありとあらゆる人事権行使が問題になるというバカバカしい問題であることになる。
左派メディアの報道も鎮火へ!!
長谷川氏によれば左派メディアも同様のシケモク状態だそうだ。
朝日新聞の編集委員である高橋純子氏は10月28日付の「多事争論」という署名コラムで、哲学者の故・鶴見俊輔氏を引用して、次のように書いた(https://digital.asahi.com/articles/DA3S14674224.html?iref=pc_ss_date)。
「負け戦のときに目を開いていることはたいへんに重要で、それが次のステップにつながる」(「戦争が遺したもの」)。以上は鶴見氏の文章だ。
そして、彼女は書く。「学術会議の会長は、首相を前に目を閉じてはいなかっただろうか。勝負はまだこれから。私はあなたの背中を目を開いて見つめ、野性の念を送ります。ファイト」。
私はこれを読んで、思わず苦笑を禁じ得なかった。なぜかと言えば、学術会議の会長に声援を送っているようでいて、実は「もはや、負け戦」と認めているからだ。目を開いていたか、閉じていたかなど、この際、どうでもいい。
フェイクニュースばかりの朝日新聞の大幹部ですらもはや“負け戦”と認め、日本学術会議会長に“勝負はこれから”と旧日本軍の将軍のように徹底抗戦を呼びかける様は悲惨である。
当の日本学術会議の梶田隆章会長は、菅総理と会談したものの、梶田氏の完全敗北で終わったからだ。現場の兵士が逃亡しているのに、後方の将軍が逃げずに戦えと叫ぶ姿は滅亡寸前の王朝そのものだ。
これ以上、貴重な国会や電波や紙を不毛な批判で埋め尽くさないでいただきたいものだ。野党もメディアも猛省するべきだ。