産業界から「学術会議のメンバーのうち産業界の占める割合が3%程度にとどまっている」と井上科学技術担当相に改革を大要望!!日本学術会議の改革は急務!!
不透明な組織として認知されてきた日本学術会議。日本学術会議をめぐっては、河野太郎行政改革担当相が、行政改革の対象にすることを示唆し、与党・自民党でも改革に向けた動きが出ている。
日本学術会議を所管するのは、井上科学技術担当相だ。井上担当相も、日本学術会議側と意見交換をするなど、改革に向けて動き出していた。そんな中、井上担当相は、政府の「総合科学技術・イノベーション会議」の民間議員とも意見交換を行った。
その中では、民営化を含めた在り方、そして構成員についての意見交換が行われたのである。
日本学術会議との意見交換、日本学術会議側は相変わらず、任命を要求
井上科学技術担当相は、10月29日に日本学術会議を視察した。視察した後、日本学術会議側と意見交換を実施した。
しかし、意見交換の内容は、井上担当相が、梶田会長と会談した際とほぼ同じ内容になった。
井上信治・科学技術担当相は29日、日本学術会議(東京都港区)を視察し、梶田隆章会長(東京大卓越教授)ら幹部8人と意見交換した。提言機能の強化など今後の組織のあり方を議論する予定だったが、学術会議側からは、推薦した新会員候補6人を菅義偉首相が任命しなかったことで「活動に支障が出ている」として、6人の任命を求める要望が相次いだ。井上氏は「任命に関しては首相にお考えいただいているが、意見は首相に伝えさせていただく」と、これまでの見解を述べるにとどまった。
日本学術会議の「在り方」を議論する予定で実施された井上担当相と日本学術会議側との意見交換。
しかし、内容はというと、「任命」に関する要望が相次いだということ。井上科学技術担当相は、先の梶田会長との会談で、「任命」に関しては、菅総理の所管であることを伝えたはずだ。(参考)覚えていないのだろうか?それともそれ程の圧力が会議体であったのか?
井上科学技術担当相との会談内容について、梶田氏は、日本学術会議の幹部らに伝えていないのか。それともわかっていて幹部は発言したのか。どちらにせよ、組織としての体裁が整っていないことがよくわかる。
井上科学技術担当相、有識者と意見交換!
日本学術会議側との意見交換は時間の浪費でしかなかった井上科学技術担当相。日本学術会議の「在り方」の意見交換のはずが、「任命」を主張してきた。学者があからさまな、論点のすり替えをしたことに驚くばかりだ。
井上科学技術担当相は、日本学術会議の在り方について、当事者だけから意見を聞くのではなく、有識者からも意見を伺った。その有識者とは、総合科学技術・イノベーション会議の議員だ。
総合科学技術・イノベーション会議は、各省より一段高い立場から、総合的・基本的な科学技術・イノベーション政策の企画立案及び総合調整を行う役目を担っている。
総合科学技術・イノベーション会議の有識者からは、次のような意見が飛び出した。
この中で民間議員からは、学術会議の組織形態について「予算や人が担保できれば、国の行政機関である必要はないのではないか」という意見の一方、「行政機関であることで機能を果たせるのではないか」という指摘も出されたということです。
また学術会議のメンバーのうち産業界の占める割合が3%程度にとどまっているとして、産業界からも積極的に加わりたいといった意見も出されたということです。
有識者からは、日本学術会議の民営化を含めた在り方に関する意見が出たほか、注目すべきは、産業界の意見を代弁したことだ。
日本学術会議の産業界出身会員はわずか3%とという。菅総理が発した多様性を反映するためには、産業界の割合を増やすことは必要不可欠だ。
日本学術会議側は、既得権益であるのか、必死に「任命」を持ち出し、議論が遅々として進まなかった。そして産業界が低い割合にとどまっているのは、学者が他の分野に携わる者を見下している現われではないか。
井上科学技術担当相には、日本学術会議側のまやかしに騙されることなく、日本学術会議の本来あるべき姿を示して頂きたい。