赤旗、ベネズエラの史上最悪の独裁者チャベスを「民主的に政治変革し、米国いいなりを拒否した」と大絶賛の過去。反体制派を弾圧し、サダムフセインを大絶賛し、経済崩壊させたのがチャベスなのに!!
政治的立場もリベラルであり、池上彰氏や山崎行太郎氏などの安倍政権に批判的な人々とも積極的に交流している佐藤優氏。
そんな彼を、日本共産党機関紙の“しんぶん赤旗”が「官邸の代弁をしている」などと決めつけ、一方的な集中攻撃を行っている。このことは昨日皆さんにご紹介させていただいた。念のためだが、赤旗は共産党の機関紙である。つまり共産党が佐藤優氏を攻撃していると言うことだ。
しかし、その赤旗は2019年頃まで、21世紀でも最悪の独裁政治が展開している、ベネズエラのチャベスとその後継者のマドゥロのボリバル体制を大絶賛してきたのだ。「官邸の代弁」や「菅官邸の擁護」どころではないことを、ご自身がしていたのだ。
赤旗、ベネズエラの史上最悪の独裁者チャベスを「民主的に政治変革し、米国いいなりを拒否した」と大絶賛の過去!!マドゥロ政権も当初は擁護!!
2013年3月7日の赤旗は、その二日前に死亡したチャベスに対し、「5日に死去したベネズエラのチャベス大統領は、軍事政権の弾圧や武装闘争の影響の強かった中南米地域において、政治変革を「銃弾ではなく投票箱を通じて」実現する流れを定着させ、米国いいなりを拒否した自主的な地域統合の推進に貢献した点で特筆される政治家でした。」と大絶賛した。(参考)
いったいチャベスの悪行をどのように考えているのか。ベネズエラ人民の塗炭の苦しみを分かっているのか?と言いたくなる。
赤旗はその後のマドゥロ政権の誕生直後も絶賛を継続していた。以下の記事のように「対話を広げ変革守ろう」などとファシズムのマドゥロ政権を応援し、自由を求める反体制を攻撃している。
その後、マドゥロ政権がチャベス時代からの失政を継続したことで、本格的に国内でのモノ不足や飢餓が広がり、赤旗は手のひら返しで2019年以降はマドゥロを批判するわけだが、いまさら何をと言う感想しかない。
チャベスとマドゥロは21世紀最悪の独裁者!!
チャベスとマドゥロのボリバル体制の悪行は何万字あっても語りつくせないが、第一に意見の異なる市民を徹底的に弾圧したことだろう。
例えばチャベスは2006年に地域住民委員会を設置する法律を作ったが、これは各地域に住民が自ら地域の予算決定に関与する委員会を作るというものであった。そして、この委員会の上にはさらに委員会が形成され、その委員会には下の委員会メンバーが選ばれると言うものであった。
つまり県知事や県議は下部委員会代表でなければなれず、民主的に選べないのである。しかも、社会主義を拒否したり、チャベスに反対する人間は、この委員会への参加や設立を拒否されると言う無茶苦茶な差別も受けた。つまりチャベスや社会主義に賛成しなければ、予算配分も受けられないし、政治参加もできないのである。
またチャベスとマドゥロは強引な国有化政策と社会主義化政策を展開し、国内経済を崩壊させ、慢性的なハイパーインフレを実現し、多くの国民を貧困と餓死へと追いやっている。
2018年のインフレ率は年率で130万%だ!!正月に600円だったラーメンが、7億8000万円になる計算だ。
こんな国に住む人民の苦しみは筆舌に尽くしがたい。
外交も最悪だ。チャベスは強硬な反米政策を推進し、反米諸国での同盟を作り、自国の豊富な石油でそれを支援した。その反米諸国には多くの独裁国家が存在していたが、それらに積極的に目を瞑ったのがチャベスだ。
例えば20世紀の最悪の独裁者の一人であるイラクのサダム・フセイン大統領を2000年に訪問し、反米政策で一致した。あのリビアのカダフィも絶賛し、最後まで支援した。ほかにもスーダン、ジンバブエ、中国など恐ろしい人権蹂躙国家を称賛し、連携したのがチャベスであり、マドゥロなのだ。
そしてこのトンデモ体制を最近まで擁護し、絶賛していたのが赤旗なのだ。こんな媒体に佐藤優氏を個人攻撃する資格があるとは思えないし、仮に佐藤氏が官邸の代弁者だとしても、史上最悪の独裁者の代弁を務めていた赤旗に指摘する資格もないだろう。
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