リニア反対派の勉強会に、静岡県専門部会委員が講師として登壇!県庁前で反対運動しても県職員は静観!応援しているのですか??住民訴訟を県がバックアップなのか?
川勝知事とJR東海がリニア新幹線をめぐってバトルを繰り広げられている。これにより静岡工区は着工もめどが立たず、工事も大幅に遅れるとみられている。
しかも大井川下流域の一部住民も反対運動を起こし、リニア工事差し止め請求の訴訟を起こす事態にまで発展した。
この反対派は訴訟のための勉強会を行った。それ自体は良いのだが、問題なのはその講師として立ったのが、客観的かつ中立的立場で技術審査を行うべき静岡県専門部会委員だったのだ。
これでは川勝知事が政治中立を無視し、一部の住民による訴訟を支援していると言われても仕方がない。
大スキャンダル!県専門部会委員が訴訟向けの学習会の講師に!!!
リニア中央新幹線の静岡工区の建設に反対し、大井川流域の住民がJR東海を相手に、工事差し止めを求める訴訟を決意した。そして、それに伴い訴訟に向けた学習会が行われた。
訴訟に向けた「学習会」のメイン講師は、県の地質構造・水資源専門部会委員を務める地質学者、塩坂邦雄氏。
(中略)
塩坂氏は個人的な立場で講師を引き受けたのだろうが、県専門部会委員がリニア反対につながる発言を繰り返しただけに、「県もリニア反対訴訟を応援している」と参加者の多くが勘違いしたかもしれない。
地域住民が訴訟を起こし、それに伴う勉強会を行なうのは何も問題が無い。熱心な政治参加だ。
しかし、県専門部会委員が訴訟向けの学習会の講師をしたことはいただけない。むしろ大スキャンダルと言ってもいいだろう。
技術的に審議するはずの委員が、リニア事業の反対運動に加担するのは、記事にもあるように、静岡県が反対運動をバックアップしていると捉えてしまう。
県の後ろ盾を得たと思った原告団、川勝知事に連帯を訴える
専門部会委員は、審査員とともに、対面助言、承認審査のプロセスでの適切な指導助言・審査が実施できるように、評価についての意見交換・検討を行う。つまり、客観的立場でなくてはならないのだ。
だが、そういった専門部会委員が講師に立ったことで、リニアに批判的な意見を述べている川勝知事と、静岡県が味方に付いたと勘違いした訴訟の原告団長は、川勝知事との連帯を訴えた。
2017年9月、国を相手取り、リニア工事差し止めを求めた行政訴訟の原告団長、川村晃生・慶応義塾大学名誉教授が甲府市から駆け付け、「川勝知事が頑張ってくれているいまこそ、リニアをストップさせる大きなチャンス。62万人の命の水は、静岡県民すべての問題」と、川勝知事との“連帯”を訴えた。
反対運動を行なう地域住民も、同じことを思っているだろう。
地域住民は少しでも有利な状況で戦いたい。川勝知事が原告側の立場で法廷に立つことを望んでいるはずだ。
県庁前で抗議運動しても、静岡県は静観するだけ
また、県は反リニアを応援しているのでは?と思わせる件もあった。
金子慎JR東海社長が川勝知事を訪問、準備工事の再開を要請した6月26日のことである。川勝、金子「対談」の1時間以上前から、「南アルプスに穴をあけるな」などびっくりするような横断幕や手書き看板が静岡県庁玄関前に現れた。静岡市議や運動家らがマイクを握って、「リニア反対」を連呼、金子社長の到着を待っていた。
県では、メディア対応に県職員を当てたが、派手な横断幕や「リニア反対」連呼にまったく対応しなかった。
県庁敷地内を管理する担当課長に聞くと、「金子社長訪問は大々的に報道されていたので、リニア反対の人々が来るおそれはあったが、あまり度を越えなければ問題ないと考えていた」と回答。県庁内を巡回する警備員による注意等もなかった。
金子社長を出迎えた派手な横断幕はまるで静岡県が「リニア反対」をひそかに応援しているかのように映った。
県庁前でこのような抗議活動を行っても、静岡県は注意もするわけでなく静観するだけ。これでは反対運動を行なう人たちも、静岡県が後ろ盾になってくれていると思うはずだ。
辺野古移設反対運動に対する沖縄県よりも酷い。
いずれにしても、静岡県が住民の反対運動を影から支えているという疑念はぬぐえない。そうでないなら、川勝知事はしっかり説明すべきだ。