橋下徹氏「民間の人とお酒を飲みながら話をするというのは政治家の役割です!」 → 官僚も勉強会に出る必要がありますよ!そもそも政治家全員が安倍前総理や橋下氏みたいに優秀でなければ無理です!!
橋下元大阪市長は、2月23日のテレビ番組で、菅総理の長男のスキャンダルに関し、「民間の人とお酒を飲みながら話をするというのは政治家の役割です!」と主張した。
しかし、それを認めれば実務を担う官僚は世間知らずになり、また勉強会にも出れない。そして政治家全員が安倍前総理や橋下氏のような優秀な人間であれば、橋下氏の主張も成立するであろうが、現実にはそうではないのだ。
橋下徹氏「民間の人とお酒を飲みながら話をするというのは政治家の役割です!」
橋下氏は2月23日の日本テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」に出演し、以下のように主張した。
コメンテーターで出演の元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(51)は割り勘での会食は許される点に触れ、「割り勘の会食でも僕は接待だと思います。倫理規定の何が問題かと言うと、利害関係者とも割り勘にすれば、夜、食事してお酒が飲めること。ここがそもそもおかしい」と問題提起。
「民間の人とお酒を飲みながら話をするというのは政治家の役割です。(今回、接待を受けたのは)選挙で首を切られるわけではない身分保障のある公務員なんですから…。公務員の人たちが民間の話を聞いて、感覚を得るというのは重要なんですけど、それはお酒を飲む場でなく、役所の中できちんとルールに基づいてやればいい」とし、「公務員の人は『それじゃ本音の話が聞けない』とか言うんですけど、それなら政治家になりなさいってことです。政治と行政はきちんと区分けをしていくべきと僕は思うけど、今の国会でいろいろしゃべっている人たちはそういう感覚じゃないんです」と続けていた。
橋下氏の主張は、一見もっともに思える。
確かに今回の接待はやり過ぎだ。総理は関与していないことから、菅総理の政治的責任を問うのはお門違いだが、反省すべき関係者は反省すべきであろう。
しかし橋下氏の官僚批判は行きすぎである。
官僚も勉強会に出る必要がありますよ!そもそも政治家全員が安倍前総理や橋下氏みたいに優秀でなければ無理です!!
全ての政治家が安倍前総理や橋下氏のように完璧ならありえるが、そんなことはない。そもそも多くの民間人の利害について、政治家だけで把握するのも困難だ。
政治家も官僚も民間側の本音を理解しなければ、逆に政治家が世間知らずな官僚を説得する手間が増えてしまう。
そして橋下氏の理屈を突き詰めれば、姉妹都市交流も自治体間交流もすべて辞めるべきとなってしまう。
理屈としては正しく思えなくもないが、空論のそしりは免れ得ないであろう。この点については、橋下氏に再考していただきたいものだ。全員が全員、安倍前総理や橋下氏のようにはなれないのであるから。