大矛盾!一滴の水も譲れないはずの川勝知事が、かつて「水返せ運動」が起きた川口発電所の水利権の期限切れは放置???流域住民よりもメリット優先するなら、リニアも認めるべきでは???
静岡県の川勝知事の矛盾がまたもや露呈した。
川勝知事と言えばリニアの水問題を巡り、あの手この手でJRに難癖をつけて工事自体を阻んでいる。川勝知事によれば「地域住民を守る」「一滴の水も譲れない」と言うことだ。
しかし、これほど地域住民の水のためにリニア工事には反発してきた川勝知事だが、リニア工事以外の水問題には無頓着なことが判明したのだ。
大矛盾!川勝知事、リニア工事の水問題には抵抗するが、川口発電所の水利権の期限切れは放置???
静岡県の大井川を巡っては1980年代後半に「水返せ運動」が熱を帯び、デモ行進や河川敷での決起集会につながった。原因は中部電力川口発電所の発電水利権だ。河川流量が減少したのは導水管を連ねた水力発電によって河川水がバイパスするからであるとし、河川への放流を求めたのだ。
だが、あれほど執拗に住民の為に水問題にこだわる川勝知事が、この水利権を巡り大きな矛盾を露呈した。
全国的な注目を集めた大井川の「水返せ」運動の焦点だった中部電力・川口発電所(静岡県島田市)の水利権更新の期限が過ぎたまま、中電は国の許可を得ずに稼働を続けていることがわかった。大井川中下流域の水環境の影響でJR東海リニア工事に厳しい対応を求める川勝平太知事だが、大井川最大の水問題には口をつぐんだままだ。
リニア工事を巡っては工事をさせまいと食い下がる川勝知事だが、大井川最大の水問題にダンマリでは矛盾しているとしか言いようがない。
これには流域の町長も首をかしげる。
リニア問題では流域10市町に参加する鈴木敏夫・川根本町長は「大井川の『水返せ』は全町民の願い。知事はJR東海だけでなく、中電へ強い働き掛けすることを期待したい」と話した。
大井川流域住民にとってはリニア工事の水量よりも、川口発電所水利権の方が深刻な問題だからだ。
2019年3月末に川口発電所の水利権更新期限を迎え、すでに2年経過した。しかし国の許可が得られないまま、中電は稼働を続けているということらしい。だが川勝知事は何も動いていないのだから、流域町長が催促するのも当然だ。
川勝知事、田代ダム水利権も放置!!!流水占用料が入るからですか???
川勝知事が無頓着なのは川口発電所だけではなく、田代ダムについても放置している状態だった。
もうひとつ忘れてならないのは、2005年田代発電所(東京電力)の水利権更新で、田代ダムから毎秒1.49立方m~0.43立方m(季節変動)の水が大井川に戻されていることだ。
久野会長は「田代ダムから大井川に戻された水は、各ダムの放流水に上乗せされるはずだった。塩郷えん堤でも、現在の毎秒3立法mから5立法mに、田代ダムの放流水分が上乗せされると期待した。だから、田代ダムに対する『水返せ』は旧川根3町(現在の川根本町と島田市の一部)住民の願いだった。それなのに、いまも実行されていない。知事は承知しているはずだが、この問題にまったく手をつける様子がない」と怒りの声を上げる。
川口発電所同様、田代ダムについても川勝知事は放置していると言うことだ。リニア工事よりもはるかに深刻な問題なのにだ。
なお、東洋経済オンラインは「東京電力が田代ダムの流水占用料として年額3000万円超を県に支払っていることがわかった。」と報じている。(参考)
ここで思い出すのが、「静岡県には全くメリットがない」と言う発言だ。
かつて川勝知事はリニアには何のメリットもないことを理由に「JR東海への協力は難しい」と抗議していた。(参考)
ここまでの事を見てみると、川勝知事は川口発電所や田代ダムについてはメリットがあるから放置して、リニアにはメリットがないから反対しているという考えに至る。
だとしたら、流域住民の生活のことなどまるで考えていないこととなる。よくも住民の為に一滴の水も譲れないなどと言えたものだ。単に利権の問題ではないのか???
静岡県民には、今度の県知事選挙をよく考えて投票することを期待したい。