韓国の英字紙「文春による開会式の内容のリークは、公開前のネタバレで営業妨害だ!」と指摘 → 確かに開会式後に報道すべきだったのでは??
週刊文春が暴いた大スクープだが、これに対し五輪組織委員会が営業妨害として週刊文春に抗議と雑誌の回収を要求した。文春側は公益性のある報道だと主張し、全面拒否している。
両者全面対決の様相だが、ここで韓国の英字紙EconoTimesが興味深い指摘を行った。今回の文春の報道には開会式内容の暴露が含まれているが、これは「アベンジャーズ エンドゲーム」の事前ネタバレによる営業妨害と同じ問題があると言うのだ。
確かに電通の佐々木宏氏による現場スタッフへの対応は問題ではあるが、開会式の内容まで五輪開催前に暴露する必要があったかは疑わしい。とうとう韓国メディアにまで異論が出されてしまった国内のおかしな空気への問題提起をご紹介しよう。
EconoTimes「東京五輪開会式プログラムのリークが驚きを台無しにする。」
韓国ソウルに本社がある英字紙EconoTimes は4月13日、我国の開会式をめぐる報道に一石を投じた。まず、彼らは東京五輪が世界中の期待を受けており、大きな意義があると語る。
こんな当然のことを韓国の英字紙にすら指摘されてしまうこと自体が情けない。
東京オリンピックが7月23日に始まる4か月前に、4月上旬に週刊文春と呼ばれる日本の週刊誌が開会式における内訳をリークした。セットリスト、著名人における協力者の名前、ステージデザインが含まれている。
この壮大なネタバレは、五輪 沸く世界中の人々やアスリートにとって大きな失望であるだけでなく、コロナ禍での1年間の生活の後、多くの人が希望と正常化への復帰を打ち砕くものでもある。
2016年のリオ五輪の壮大な閉会式は、東京五輪2020の基準を高く設定した。これは、コロナ禍の発生により、東京五輪が延期されると発表されて以来、期待が高まったためでもある。全世界は今、これらのいわゆる「復興五輪」に注目しており、切望されている世界的な連帯と慰めを望んでいる。
逆境に直面して1年以上も準備を続けてきた第32回オリンピックは、外国人観光客がいなくても今年7月に開催され、東京湾とその周辺で300以上のイベントが開催される。合計で11,000人のアスリートが、夏の間、合計33のオリンピックスポーツと22のパラリンピックスポーツに出場する予定だ。
引用元 https://www.econotimes.com/Tokyo-Olympics-Opening-Ceremony-program-leak-spoils-the-surprise-1606321
まさにその通りである。そしてEconotimesは、この五輪の開会式の楽しみが台無しになったと指摘する。
EconoTimes「週刊文春のリークは謎を台無しにした。」「開会式の詳細が秘密であることは公益性が確かにあった。」
特に注目すべきは彼らが開会式の詳細が秘密であることは高い公益性があったと指摘していることだ。
世界的なコロナ禍による不確実性に加えて、4月1日のリークは、独特の課題に満ちた1年にさらなる困難を追加した。週刊文春は、2020年から振付師Mikikoの約300ページのオリジナル提案書を手に入れ、大会が1年遅れる前に、式典がどのようになるものだったかを説明した。得られた文書によると、イベントはタイトな振り付け、デジタル特殊効果、そしていくつかの有名人の出演を特徴としている。
すべてのオリンピックと同様に、華やかな開会式は、開催国がその文化と創造性を世界に示すと同時に、1つのイベントで世界の国々に団結のメッセージを送る機会だ。今年の夏季オリンピックを取り巻く興奮と例外的な状況を考えると、開会式の様子の詳細が前もって現れないことには公益性があった。
引用元 https://www.econotimes.com/Tokyo-Olympics-Opening-Ceremony-program-leak-spoils-the-surprise-1606321
これは確かにそうだ。
確かに電通の佐々木宏氏による現場スタッフへの対応は問題ではある。彼の演出内容も時代遅れの恐竜にしか思えず、90年代で終わった人物でしかない。
しかし、週刊文春が開会式の内容を詳細にまで五輪開催前に暴露する必要があったかは疑わしい。別に五輪後、せめて開会式後に暴露すればよかっただけだ。事態も解決しない。
その意味では、このタイミングで報道する意味はなかったと言える。
EconoTimes「今回のリークはアベンジャーズ エンドゲームのネタバレに匹敵する問題だ!」
そしてEconoTimesは、今回のネタバレは「アベンジャーズ エンドゲーム」に匹敵する問題だったと指摘する。
主要なネタバレを含むリークが公開されるときはいつでも、最大の犠牲者は作成者だけでなく社会全体であるという議論は、最も期待されている、定期的なスポーツイベントであるオリンピックであろうとなかろうと、確かに説得力のあるものだ。
(中略)
「アベンジャーズ:エンドゲーム」の映画プロットの要約がRedditで公開されたとき、ネタバレを嫌うマーベルファンの間で怒りと苦痛の反応を即座に生み出した。実際、5分間のリークが口コミで広まったとき、Facebookは塗りつぶされ、ネットメディアはヒットの機会に飛びつき、ビデオクリップで明らかにされたプロットポイントを分析した。
この事件は映画が公開されるまで、待望のアベンジャーズシリーズの最終回の興奮を救いたいと思っているファンにとって、インターネットを即座に地雷原に変えた。
(中略)
「アベンジャーズ:エンドゲーム」の筋書きのように、開会式プログラムの文春リークの背後にある悪意のある人々は、開会式前にあまりにも多くを明らかにすることによってその魔法を台無しにした。
引用元 https://www.econotimes.com/Tokyo-Olympics-Opening-Ceremony-program-leak-spoils-the-surprise-1606321
五輪が国際的に注目され、期待されていることは言うまでもない。妨害工作が行われるのも期待の裏返しである。
特に東京五輪開会式は中国共産党百周年と同日であり、民主主義の勝利の為にも東京五輪の開催は断行すべきである。
その開会式の内容をリークしたことは確かにいただけない。
確かに五輪組織委員会や電通にも多くの問題があるが、だからと言って今やることに公共性があったかは疑わしい。これは文春、そして世界中が期待する東京五輪が貶められたことに何ら違和感を持たない日本人への苦言でもある。