【入国制限措置緩和】朝鮮日報「隔離期間短縮・制限措置緩和と言ったのに…書類や審査が厳しい」 入国を認める代わりに審査が厳しくなるのは当り前では?いきなりコロナ禍以前に戻せと?
「書類共和国」日本への外国人入国、一難去ってまた一難
隔離期間短縮・制限措置緩和と言ったのに…
審査必証の発行に少なくとも3週間待機
日本のメディアも「本当に緩和措置なのか」日本政府が新型コロナ感染拡大防止のために取ってきた入国制限措置を緩和してから十日が過ぎたが、具備書類が多くて手続き過程が複雑なため、実際の効果は現れていないという批判が起こっている。外国人労働者などがほとんど入国できずにいるということだ。日本経済新聞はこのほど、「(今回の措置は)実質的な緩和とは言えない」と酷評した。
日本政府は今月8日、外国人の新規入国を条件付きで一部許可し、ビジネス目的の短期入国者に限って隔離期間を3日間に短縮した。日本は今年初めから海外発の変異型ウイルス流入を断つため外国人新規入国を原則的に禁止する一方、ワクチン接種を完了した人も10-14日間の隔離措置を取る「水際対策」をしてきたが、これを大幅に緩和したものだ。
問題は、多くの書類や複雑な申請手続きといった「見えない壁」だ。入国を希望する外国人は日本大使館にビザを申請する前に、日本にいる代理人を通じて在留資格認定証明書を発行してもらわなければならない。これに加え、日本国内の担当学校・企業で外国人の行動管理を担当する「責任者」を選定しなければならず、この責任者が外国人の入国申請書・防疫規則順守誓約書・入国後活動計画書など6つの書類を担当中央省庁に提出し、「審査済証」をもらわなければならない。
東京都内の韓国企業関係者は「我が社を担当する中央省庁がどこなのかから把握しなければならないが、措置の発表後、問い合わせ電話が殺到して、該当する省庁の担当者との通話が実に難しい」「しかも、審査済証の発行に少なくとも3週間以上待機しなければならないそうなので、ひとまず韓国からの出張は先送りになっている」と語った。
新型コロナワクチンの接種が完了したビジネス目的入国者にのみ許される隔離期間短縮も制限が行き過ぎていると評されている。日本国内の責任者が入国者の行動を管理するという前提のもと、隔離機関短縮が必要な理由を中央省庁に対して立証しなければならない。隔離期間短縮が認められても、自費でPCR検査をさらに受けなければならず、入国後10日目までは電車などの利用が制限される。会社でも個室で勤務し、一緒に食事をした人も10日間健康観察をするよう勧告している。
日本経済新聞などの日本メディアは「入国制限を緩和すると言いながら、手続きを難しくしたり、提出書類を増やしたりするなら、実質的な緩和とは言えない」と批判している。経済産業省は17日から関連書類を受け付けるためのインターネット特設サイトを開設したが、審査済証の発行期間がどれだけ短縮されるかは未知数だ。
東京=チェ・ウンギョン特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/11/18/2021111880006.html
外務省の海外安全ホームページにはこうある。
2.外国人の新規入国制限の見直し
現在原則として一時停止している外国人の新規入国について、日本国内の受入責任者から業所管省庁へ提出した誓約書及び活動計画書を含む申請書式が事前に業所管省庁の審査を受けたことを条件に、商用・就労目的の短期間(3月以下)の滞在者及び長期の滞在者の新規入国を原則として認めることとします。
この措置の実施に当たって、受入責任者から業所管省庁への申請の受付を、令和3年11月8日午前10時から開始することとします。https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2021C137.html
原則一時停止が、書類を提出し、審査が通れば新規入国を認めるということだ。緩和されていると思うのだが。
新規入国を緩和する代わりに、従来より書類提出や審査を難しくするのは当然の処置だろう。いきなりコロナ禍以前に戻せとでも言いたいのだろうか。
一方、読売新聞ではこのように報じられている。
政府は5日、新型コロナウイルスの水際対策として原則禁止していた外国人の新規入国を解禁すると発表した。対象はビジネスや就労目的での3か月以内の短期滞在者や、留学生、技能実習生などの長期滞在者で、国・地域の制限は設けない。
新規入国は企業や学校など受け入れ責任者がいることや、事前に活動計画書を所管省庁に提出し、承認を得ることを条件とする。外国人観光客の入国禁止は当面続けるが、年内にも行動管理が可能かどうかの実証実験を実施し、団体客の受け入れに向けた検討を進める。
水際対策を巡っては現在は日本人帰国者や外国人再入国者に対し、入国後10日間か14日間の自宅などでの待機を求めている。
今後は、日本人帰国者や外国人再入国者、ビジネスなどでの外国人短期滞在者に対し、〈1〉コロナワクチン接種〈2〉活動計画書の提出と所管省庁の承認〈3〉ウイルス検査での陰性――などを条件に、待機を原則、3日間に短縮する。
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20211105-OYT1T50199/
新型コロナウイルスの水際対策で今年1月以降、原則禁止されていた外国人の新規入国が、8日午前、解禁された。外国人を受け入れる国内の団体からは、期待の声が上がった。
政府はコロナ禍で、外国人の再入国者や特定の在留資格を持った人など「特段の事情」がある場合に限って入国を認め、入国後10日間か14日間の宿泊施設や自宅での待機を求めてきた。感染者が減少傾向にあることを踏まえ、今後はビジネス関係者や留学生、技能実習生の新規入国も認める。
ビジネス関係者の場合、ワクチン接種を終え、受け入れ先が事前に提出した活動計画書が所管省庁に承認されれば、待機を原則3日間に短縮する。一部の変異株流行国は対象外。留学生や技能実習生は入国後14日間の待機を求めるが、ワクチン接種済みの場合は10日間に短縮する。
ホウレンソウやレタスの栽培が盛んな群馬県沼田市や昭和村などを管轄するJA利根沼田では、今春来日する予定だった技能実習生約50人が入国できていない。JAの担当者は「人手不足で収穫しきれない作物を廃棄せざるを得ない農家もある。技能実習生が入国できる環境が整ったことは喜ばしい」と歓迎した。
東京都福生市の日本語学校「新日本学院」でも、中国やベトナムなどから留学予定の245人が母国に待機している状態が続いている。中島崇校長(44)は「将来は、人手不足が続く介護などの現場で働くことを希望している学生も多い。規制が緩和され、一安心した」と話した。
このように、読売新聞は、入国が緩和されたことを紹介するとともに、外国人を受け入れる国内の団体から安堵の声が上がっていることを紹介している。
韓国はなぜそんなに書類に対してアレルギーを持つのか?これでは輸入管理強化を輸入規制と叫ぶのも頷ける。逆に韓国はそんなにザルなのかと心配したくなる。
とはいえ、入国制限措置緩和というワードが独り歩きし、「日本政府が水際対策を緩めた」と、心配していた人も、厳密な書類提出と審査が行われることで少しは安堵したのではないだろうか。