• HOME
  • 海外ニュース
  • 台南市議会、「中華民国」から「台湾共和国」への名称変更要請する動議可決

台南市議会、「中華民国」から「台湾共和国」への名称変更要請する動議可決




台湾の正式名称は中華民国で、対して中国は中華人民共和国だ。我々から見ても紛らわしい。中国が台湾が中国の一部と主張するのは「中華」を名乗っていることも多少はあったのかもしれない。

そこで、台南市は中華民国から台湾共和国に名称変更しましょうと、行政院に要請する動議を可決した。

台湾南部、台南市の市議会は23日までに、台湾が正式名称としている「中華民国」から「台湾共和国」への名称変更を行政院(内閣に相当)に要請する臨時動議を可決した。動議は近く台北の行政院に送られる。

動議を提案したのは、親中派の野党、中国国民党の議員。台湾紙、自由時報などによると、22日午前、同議会で中華民国の建国の父、孫文の銅像を市中心部の公園に建てる案を審議したが、「台湾独立」志向の与党、民主進歩党が反対したため、通らなかった。

民進党の対応に不満に思った国民党の議員は「国父を冒涜(ぼうとく)している」などと叫び、「国父を認めない君たちには台湾共和国を立ち上げる勇気があるのか。その勇気がないのなら有権者をだましているだけだ」と主張し、「国名」変更を要請する動議を提案した。民進党の議員が動議に反対しなかったため、そのまま可決された。

台南市議会を取材した地元紙の記者は「台湾の国名変更問題は、中国を刺激し両岸(中台)の軍事的緊張を高める恐れがあるため、民進党議員も近年、あまり口にしていない」と指摘した上で、「国民党はこれを逆手にとって、民進党を困らせようと提案した。民進党が反対しなかったことは想定外だったはずだ」と分析している。

同動議に法的に効力はないが、台湾独立派にとってうれしい出来事だという。同市民進党の蔡旺詮(さい・おうせん)市議は、台湾メディアの取材に対し「国民党が台湾独立を支持したのは喜ばしい」と国民党の対応を揶揄(やゆ)した。

https://www.sankei.com/article/20211223-NEWHFBB2MRIL3P6PYKP3BKZZRU/

台湾の正式名称が台湾きょわ国となれば、台湾は独立国家だという強烈なアピールにもつながる。親中派の多い国民党からこの案が出たことが意外だったが、記事を見ると「国民党はこれを逆手にとって、民進党を困らせようと提案した。民進党が反対しなかったことは想定外だったはずだ」とあり、真に独立のアピールが目的でなく、野党が与党を困らせようと提案したというところが少し引っかかる。

国民党は最近では親中のイメージを払拭する動きを見せ、9月に行われた党首選でも米国との関係改善を訴えてきた朱立倫氏が当選した。国民党の親中から脱中国への変化が今回の提案に繋がったのかもしれない。

今はまだ市議会レベルの動議とはいえ、中国はどのような反応を見せるか注目したい。同時に、日本をはじめ西側国家には台湾共和国を後押しして欲しい。







この記事が気に入ったら
いいね ! をお願いします!