米中ロ英仏の核保有国5か国が共同声明で「核戦争しない」 でも、核は戦争の抑止力を目的として保持
アメリカ、中国、ロシア、イギリス、フランスの核保有国5か国が共同声明に「核戦争をしない」ことを盛り込んだ。
アメリカ、中国、ロシア、イギリス、フランスの核保有国5か国は3日、「核戦争に勝者はなく、決して戦ってはならない」とする共同声明を発表しました。
5か国は共同声明で、「核兵器国の間の戦争回避が最も重要な責務だ」「核戦争に勝者はなく、決して戦ってはならないことを確認する」としたうえで、核兵器の保有について、「防衛、侵略の抑止、戦争の予防を目的とすべきだ」と記しています。また、「軍拡競争を防ぐため、外交的アプローチを引き続き追求する」とも強調しました。
中国の馬朝旭外務次官は、「5か国が核兵器の問題で、声明を発表するのは初めて」だとしています。
国連では、NPT=核拡散防止条約の再検討会議が今月開催される予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大で、4度目の延期が決まり、核軍縮への取り組みの停滞も懸念されています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/98dfb068a5dbed53e07adae5c0bc9e442bf0274a
注目すべきは、核を手放すわけではなく、核は戦争の抑止力を目的として保持することだ。「核戦争を行わない=核廃絶」という考えになるのは日本人の感覚だろうが、国際感覚では攻撃をさせないために強烈な軍事力を保持するというのが一般なのだ。
日本には「憲法9条がある」と考えている人も多くいるようだが、それは日本の都合で、相手国からすればそんなものがあろうが関係ない。中国が尖閣諸島付近でうろうろして、それ以上の事をしないのは、日本がアメリカと同盟関係にあり、西側諸国と緊密な外交を行ない連携を図っているからだ。もちろん、日本自身も有事の回避のために、それに対抗しうる軍備を整えていかなくてはいけない。
それにしても、ロシアと中国がアメリカからの核攻撃がないと解った以上、周辺諸国に対してこれまで以上に露骨な軍事行動に出るかもしれないことが少し心配だ。