米新駐日大使が北方領土について「日本の立場を支持している」 岸防衛大臣との会談では、中国による懸念を共有し緊密に連携していくことで一致
米国のラーム・エマニュエル新駐日大使が北方領土のついて「北方領土問題で日本の立場を支持している」との認識を示した。エマニュエル大使はロシアによる「主権軽視」の例として、ウクライナにも言及。
米国のラーム・エマニュエル新駐日大使は「北方領土の日」の7日、米国は「北方四島に対する日本の主権を1950年代から認めている」とツイッターに投稿した。「北方領土問題で日本の立場を支持している」と強調し、ロシアが他国の主権を軽視していると批判した。
緊迫するウクライナ情勢にも言及。ロシアが隣国ウクライナとの国境に「10万人の兵士を集め、欧州を紛争と危機の危険にさらしている」と訴えた。北方領土問題と合わせてロシアを牽制(けんせい)する狙いがあるとみられる。
エマニュエル氏は、ロシアはウクライナ南部のクリミア半島を2014年から不法占拠しているとし「侵略者が誰なのか明らかだ」と指摘。北方領土やウクライナ情勢、クリミア編入は「国際ルールや認知された国境の軽視」だと述べた。
https://www.sankei.com/article/20220207-YHF26LCLJJMPLAPJKXUNXDGPEY/
2月7日の北方領土の日に際し、はっきりと伝えたいことがあります。米国は北方領土問題で日本を支持しています。pic.twitter.com/JtWswp0lHX
— ラーム・エマニュエル駐日米国大使 (@USAmbJapan) February 7, 2022
さて、この発言を政府はどう受け止めるのか。うれしい発言ではあるが、ロシアが警戒を強めるかもという心配が頭をよぎった。個人的には「日本しっかりしろ!」とハッパをかけられたような気がする。
どうせなら竹島についても言及してほしかった。もちろん日本支持と!
また、エマニュエル大使は岸防衛大臣と初会談を行い、中国による懸念を共有し緊密に連携していくことで一致。
この中で、岸大臣は「アジアでは、中国による一方的な現状変更の試みや、中国・ロシア共同の示威活動に加え、北朝鮮の相次ぐミサイル発射など安全保障上の懸念が高まっており、ヨーロッパでも、ウクライナでかつてなく緊張感が高まっている」と指摘しました。
そのうえで、岸大臣は「損なわれようとしている民主主義や法の支配といった価値観を、日米両国で守り抜いていかなければならない。大使とともにスピード感を持って一つ一つ政策を実現していきたい」と述べました。
これに対し、エマニュエル大使は「一方的な中国の現状変更の試みは共通の課題で、ロシアが今、ウクライナでやろうとしていることや北朝鮮のミサイル実験は、ルールに基づくシステムを壊そうとし、ほかの国の主権を損なおうとしている」と応じ、日米で緊密に連携していくことで一致しました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220207/k10013472381000.html
中国の一方的な現状変更の試み、中露共同による示威活動、北朝鮮の相次ぐミサイル発射、ウクライナ・台湾情勢等、かつてない緊張感の高まりがみられます。
「これから3年間の日米協力が今後30年間の両国の立ち位置を決定する」という大使の言葉に同意し、スピード感を持ち政策を実現してまいります。— 岸 信夫 (@KishiNobuo) February 7, 2022