市民連合「(国民民主党を)野党側に引き戻す」⇒玉木代表「これだけ厳しい安全保障環境のもとで自衛隊が違憲だとか日米安保を破棄すべきだとか言っている勢力とは組めません」
昨年9月に、立憲民主党、共産党、社民党、れいわ新選組の野党4党と政策合意を交わした市民連合が国民民主党を「野党側に引き戻す」ことを課題にしていることについて玉木雄一郎代表は「一線を画するということを昨年決断しており、そこは変わらない」としたうえで「これだけ厳しい安全保障環境のもとで自衛隊が違憲だとか日米安保を破棄すべきだとか言っている勢力とは組めません」と主張。
国民民主党の玉木雄一郎代表は2022年2月8日の定例会見で、いわゆる「野党共闘」を求めている市民団体「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(市民連合)との関係について、「一線を画するということを昨年決断しており、そこは変わらない」と述べ、22年夏の参院選でも野党共闘の枠組みには加わらない考えを示した。
ただ、国民民主の現職参院議員には、16年の参院選で野党の候補者を一本化して1人区で当選し、今回改選を迎える議員が2人いる。市民連合側からは国民民主を「野党側に引き戻す」ことが課題として指摘されるが、玉木氏は「彼らがもう少し真ん中に」。両者の隔たりは埋まらないままで、一本化が実現するかは不透明だ。
中略
「多くの国民はそんなことは求めてないと思うんですよ」
玉木氏は2月9日の記者会見で、今後の市民連合や立憲との関係について問われ、「これだけ厳しい安全保障環境のもとで自衛隊が違憲だとか日米安保を破棄すべきだとか言っている勢力とは組めませんし…」
と応じた。21年秋の市民連合の政策合意では自衛隊の違憲や日米安保破棄を主張しておらず、共産を念頭に置いた発言だとみられる。その上で次のように述べ、市民連合の主張は「特定の人たち」にしか受け入れられないとの見方を示した。
「多くの国民はそんなことは求めてないと思うんですよ。で、私はね、もっと民意に謙虚に向き合うということをしないと、特定の人たちだけを満足させるような政治勢力とか団体というのは、我々自戒も込めて申し上げますが、国民から見放されると思うんです」
市民連合の方針については、「一線を画するということを昨年決断しており、そこは変わらない」とも。国民民主を「野党側に引き戻す」という発言には、市民連合の側こそ軌道修正が必要だと主張。それがなければ衆院選同様に立憲や共産が議席を減らす可能性を指摘した。
「彼らがもう少し真ん中に、というか民意に近い方に戻ってこないと国民の皆さんの広範な支持を得ることができないし、結局先の衆院選の、ある種の民意が示された結果を踏まえていないことを続けることになってしまうのでは」
https://news.yahoo.co.jp/articles/fd80e872b8b4fa21b5edf2745d7b6340ce4941ca
記事中にある、昨年に玉木代表が述べた「これだけ厳しい安全保障環境のもとで自衛隊が違憲だとか日米安保を破棄すべきだとか言っている勢力とは組めませんし…」という発言。これだけでも十分共闘できない理由になる。
記事には山口次郎法政大教授が「『憲法・民主主義・平和』みたいな、少数の項目に絞って選挙の争点づくりという意味で共通政策をつくる。それでいいんじゃないか」と述べ、国民民主が参加するためのハードルを下げるべきだとの考えを披露した。とあるが、安全保障、外交、憲法改正を抜きにした共通政策など表面上取り繕っただけに過ぎない。玉木代表と国民民主党は確実に変わってきている。まだまだ懐疑的にみられてはいるが、国民が求める野党になろうとしている。今後もぶれないように国民が求める野党を作り上げてほしい。
そもそも、国民民主党を取り込む前に、立憲民主党が離脱する可能性が出てきている状況をどうするつもりなのだろうか。