日本海とオホーツク海でロシア艦艇２４隻を確認　岸防衛相「ウクライナでの動きと呼応する形で東西で活動を活発化させている」「東西で活動し得る能力を誇示するため…」

防衛省が日本海とオホーツク海南部の海域で活動するロシア海軍の「ウダロイ級駆逐艦」など艦艇計２４隻を確認したと発表した。

岸信夫防衛相は「ウクライナでの動きと呼応する形で東西で活動を活発化させている」との認識を示した。

防衛省は１５日、今月１日以降、日本海とオホーツク海南部の海域で活動するロシア海軍の「ウダロイ級駆逐艦」など艦艇計２４隻を確認したと発表した。岸信夫防衛相は同日の記者会見で「ウクライナでの動きと呼応する形で東西で活動を活発化させている」との認識を明らかにした。

ロシア海軍の艦艇２４隻には駆逐艦のほか、フリゲート艦やミサイル護衛哨戒艇、潜水艦、揚陸艦、さらに補給艦や病院船なども含まれていた。それぞれの目的や狙いは不明だが、日本海やオホーツク海南部を航行。中には商船の砕氷艦とともに隊列を組んでいたケースもあった。

海上自衛隊は護衛艦「しらぬい」や哨戒機「Ｐ３Ｃ」が情報収集や警戒監視に当たった。日本への領海侵入などはなかった。

岸氏は会見で「全艦艇によるこの時期の軍事演習は異例」とした上で「ロシア軍が東西で活動し得る能力を誇示するため、オホーツク海などでも活動を活発化させている」と述べた。

ロシア側は１月２０日、地中海や北海、オホーツク海などで１～２月、艦艇計１４０隻以上が参加する演習を行うと発表。目的は「海からの軍事的脅威への対抗」などとしていた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/938b32c66fdd9b7bd90c9e2490d421d1556fe548

露海軍全艦隊が1-2月、基地周辺海域、地中海、北海、オホーツク海、大西洋、太平洋において軍事演習を実施する旨を発表。この時期の全艦隊による大規模演習は異例。
昨今のウクライナ周辺の露軍の動きと呼応する形で、東西で活動し得る能力を誇示する意図があると考えられる。https://t.co/y5QOaUfciM

— 岸 信夫 (@KishiNobuo) February 15, 2022

日本への領海侵入などはなかったようだが、明らかに挑発行為であり、岸防衛相が指摘するように、東西に軍を割いても対応できるぞというロシアのアピールであろう。

また、日本政府がロシアがウクライナに侵攻した場合に備え制裁措置を巡る協議を本格的に始めたことに対しての警告の意味もあったのではないかと思われる。