岸防衛相がポーランド国防相とオンライン会談でウクライナ有事の際の邦人保護を要請
岸防衛相がポーランドのブワシュチャク国防相とのオンライン会談を行った。防衛相HPには「岸大臣からは、我が国はウクライナの主権及び領土一体性を一貫して支持しており、力による一方的な現状変更は認められない、また、ウクライナ国境周辺地域におけるロシア軍の増強の動きについて重大な懸念を持って注視しており、引き続き国際社会と連携して適切に対応していくとの立場を表明しました。」とある。(参考)
岸大臣はそのうえでロシアがウクライナに軍事した際の邦人保護の協力を要請した。
岸信夫防衛相は21日、ポーランドのブワシュチャク国防相とウクライナ情勢を巡り、テレビ会議形式で協議した。ポーランドはウクライナの隣国で、岸氏はロシアによる軍事侵攻などが起きた場合の邦人保護について協力を要請した。ブワシュチャク氏は「最大限の支援を約束する」と応じた。
協議後、岸氏が記者団に明らかにした。岸氏は協議で、日本政府が邦人保護のため状況に応じて近隣国にチャーター機を手配・派遣する方針であることを念頭に、邦人輸送に向けた「協力」を要請した。ブワシュチャク氏はチャーター機のポーランドへの乗り入れを含め協力・支援を行う方針を示し「(日本と)引き続き連携を緊密にする」と語った。
両氏はウクライナ情勢について「国際社会全体にも影響を及ぼすグローバルな問題」との認識で一致した。岸氏はウクライナの主権及び領土の一体性を一貫して支持し、力による現状変更は認められないとの日本の立場を説明した。
ポーランドはウクライナの西隣に位置する北大西洋条約機構(NATO)加盟国。比較的長い国境線を有し、ウクライナ周辺に展開するロシア軍からも距離があることから、「有事」の際は邦人らの有力な陸路退避先になるとみられている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/64e70479896bb763d396e5092fe18215511564c1
ポーランドのブワシュチャク国防相とオンライン会談。日ポーランド防衛協力交流の覚書署名式を行いました。
両国が直面する安全保障課題を議論。緊迫するウクライナ情勢について協議。NATO各国の対応や、ポーランドとベラルーシ国境における問題について説明がありました。 https://t.co/f3tP3g3toF— 岸 信夫 (@KishiNobuo) February 21, 2022
また、インド太平洋の地域情勢や安全保障課題についても意見交換。
中国の東・南シナ海での一方的な現状変更の試み、緊張を高めるいかなる行為についても反対し、法の支配や自由で開かれた海洋秩序の重要性を共有。
ポーランド側から、日本が提唱するFOIPビジョンの維持・強化への強い支持を得ました。— 岸 信夫 (@KishiNobuo) February 21, 2022
「力による一方的な現状変更」は、欧州とインド太平洋地域が直面する共通の課題であり、両地域の安全保障は不可分。
今般のウクライナ情勢をめぐる問題は、特定の地域のみならず、国際社会に重大な影響を及ぼす。日本とポーランドにとって看過出来ない問題です。— 岸 信夫 (@KishiNobuo) February 21, 2022
本来、外務省が根回しする案件だと思うのだが…
米軍もポーランドに退避した自国民を救出する方針をとっている。
アメリカの有力紙ウォール・ストリート・ジャーナルなどは9日、バイデン政権がロシアがウクライナに侵攻した場合に備え、ポーランドに派遣されたアメリカ軍が、ウクライナに住むアメリカ人の国外退避を支援する計画を承認したと伝えました。
計画では、主に陸軍の第82空てい師団が支援にあたることになっていて、軍の部隊はウクライナに入ることはないものの、アメリカ人が自力で出国してきた場合に支援できるよう、数日以内に国境近くのポーランド側に拠点を設けるとしています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220210/k10013477271000.html
「丸投げかよ」という意見もネット上で見られたが、日本もできることはこの程度しかないのが現状だ。むしろ有事前に根回しを行っていることで、アフガニスタンから学んだと評価すべきだろう。ただ、もう一度言うが、外務省が率先して動く仕事では?