ロシアに対する非難決議、全会一致ならず 音喜多議員「全会一致でメッセージを出せなかったことは極めて残念」米山議員「おかしな論理」「残念です」
ウクライナへの侵略行為をめぐり、ロシアに対する非難決議案が衆院本会議で与野党の賛成多数で可決した。れいわ新選組が反対したため、全会一致にならなかった。非常に残念なことだ。
衆院は1日の本会議で、ロシアによるウクライナ侵攻を「最も強い言葉で非難する」とした決議を、れいわ新選組を除く与野党の賛成多数で可決した。即時の攻撃停止と部隊撤収をロシアに求めた。
決議は、ロシアの行動を「侵略」と位置づけ、「ウクライナの主権と領土の一体性を侵害し、武力の行使を禁ずる国際法の深刻な違反だ」と批判した。「日本が位置するアジアを含む国際社会秩序の根幹を揺るがしかねない」との認識を示した。
日本政府に対しては、ウクライナ在住の邦人の安全確保に全力を尽くすことと、制裁を含めた「厳格な対応」を求めた。
決議は衆院の山口俊一・議院運営委員長(自民党)ら超党派の議員が提出した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/78871a5fc52d799e7effd6c780907f9592659e28
全会一致にならなかったことを岸防衛相などがツイートで報告。
ロシアによるウクライナ侵略を非難する決議案を衆議院本会議で可決。
れいわ新選組のみ反対し全会一致にはならず。— 岸 信夫 (@KishiNobuo) March 1, 2022
ロシアによるウクライナ侵略を非難する決議案、衆議院で可決。れいわ新選組の3人の議員のみ反対。
— 河野太郎 (@konotarogomame) March 1, 2022
衆院本会議でのロシアによるウクライナ侵略非難決議案の採択に当たって、れいわ新選組の3人が実際に反対してしまいました。侵略を肯定すると誤解されかねない極めて残念な判断。 https://t.co/hQTf85J8IR
— 足立康史 衆議院議員 (@adachiyasushi) March 1, 2022
全会一致で世界に明確なメッセージを出せなかったことは極めて残念です。我が党も党内議論や個人の意見は多様・活発であっても、ロシアの侵略に強い態度で臨むことは厳に組織決定し、一致しています。 #NewsPicks https://t.co/4JFGnXQqEF
— 音喜多 駿(日本維新の会 政調会長・参議院議員) (@otokita) March 1, 2022
れいわが反対した理由は以下の通りのようだ。
れいわ新選組は、3月1日に衆議院本会議において予定されているウクライナ侵略を非難する決議に反対する。
無辜の人々の命を奪い、とりわけ子どもや障害者など弱い立場にある人々を真っ先に犠牲するのが軍事力の行使・戦争である。
れいわ新選組は、
ロシア軍による侵略を最も強い言葉で非難し、
即時に攻撃を停止し、部隊をロシア国内に撤収するよう強く求める立場である。ではなぜ決議に反対するのか。
今、日本の国会として、
一刻も早く異常な事態を終わらせようという具体性を伴った決議でなければ、
また、言葉だけのやってる感を演出する決議になってしまう。では、明日決議される内容に加えて、今、国会として強く政府に求めるならば、
何を決議するべきか。・ウクライナ国民への人道支援のさらなる拡大と継続、及び戦火を逃れ避難する人々を難民として受け入れ
・プーチン大統領による核兵器の使用を示唆する発言と行動に、唯一の被爆国である日本の総理として強く撤回を求める
・今回の惨事を生み出したのはロシアの暴走、という一点張りではなく、
米欧主要国がソ連邦崩壊時の約束であるNATO東方拡大せず、を反故にしてきたことなどに目を向け、この戦争を終わらせるための真摯な外交的努力を行う
・国内においては、この戦争によって原油高などの物価上昇により
生活や事業が圧迫される状況に対して、
消費税減税、ガソリン税0%、一律給付金などで
日本国内に生きる人々を守る
以上のようなことを、政府に求めることが必要な場面ではないだろうか。形式だけの決議は必要ない、意味がない。
戦争を止めるために、人々の命を守るために、
影響を受ける国内の生活者、事業者を守るために、
立法府として行政府に本気で何を求めるか、
が必要な局面ではないのだろうか。れいわ新選組としては引き続き、日本政府に具体的な行動を求めていく。
れいわの高井たかし前衆議院議員も以下のように投稿。
れいわ新選組は「ウクライナ侵略非難決議」に反対した。理由は「異常な事態を終わらせようという具体性を伴った決議ではない」から。れいわはあらゆる議案に内容が不十分であれば反対する。誤解を恐れて妥協はしない。「侵略を最も強い言葉で非難」しているのはれいわだ。https://t.co/Y6QHgweTWp
— 高井たかし (@t_takai) March 1, 2022
米山隆一議員も「おかしな論理」「残念です」と投稿。
れいわ、「形式だけの決議は必要ない、意味がない」との事です。確かに決議ー言葉で相手の軍隊を排除することはできません。しかし、言葉は残り世界に影響を与えます。それが民主主義において少数派が反対討論をする意義で、言葉の否定は民主主義の否定です。極めて残念です。https://t.co/IqP8Zd0Gfg
— 米山 隆一 (@RyuichiYoneyama) February 28, 2022
おかしな論理です。戦争継続意思があるのは明らかにロシアでウクライナにはありません。戦争を止めたいならロシアに反対すべきであり、「どっちでもない」はつまり戦争継続容認です。難民受け入れ等は、決議と両立し、決議に反対する理由になりません。余りに不合理な理屈は支持を失います。残念です。 https://t.co/uDzLqIoEj4
— 米山 隆一 (@RyuichiYoneyama) February 28, 2022
松本ときひろ品川区議は全会一致の意義を訴える。
高井さん…あなたは他のれいわ新選組の人達と違って、ウクライナ侵略非難決議が全会一致じゃないことの国際的な意味、使われ方、分かっているでしょうに。 https://t.co/Pf7cpqJjbD
— 松本ときひろ 弁護士 品川区議 (@matsumoto_toki) March 1, 2022
これが重要。なぜ岸防衛相らが全会一致にならなかったことをわざわざツイートしたのかというと、全会一致と賛成多数ではメッセージとしての効力が格段に違ってくる。
ホームページで何を言おうが、全会一致にならないということは、国際的にも日本の政治家の中にロシア肯定派が存在すると受け取られかねない。
米山議員が「難民受け入れ等は、決議と両立し、決議に反対する理由になりません」と述べているが、その通りだ。