ロシア外務相「経済制裁の影響で海外資産の約半分が凍結」⇒「中国に期待」⇒米国「ロシアの制裁逃れを支援すれば「 間違いなく」報いを受けることになる」
ウクライナに進行中のロシアが、日欧米などの経済制裁により海外資産の約半分が凍結されたとロシア外務相が明かした。
インタファクス通信などによると、ロシアのシルアノフ財務相は13日、ウクライナ侵攻に伴う欧米の制裁で事実上凍結された金などの海外資産が約3千億ドル(約35兆2千億円)に上っていると述べた。国営テレビのインタビューで明らかにした。
シルアノフ氏は、ロシアが保有する資産は総額約6400億ドルだとし、「そのうちほぼ半分が凍結され、利用できなくなっている」と述べた。
その上で、ロシアは国債の利払いなどの義務は果たすと強調。対ロ制裁を科しロシア政府から「非友好国」に指定された国への債務返済は、資産凍結が解除されるまでロシアの通貨ルーブルで行うと述べた。
紙くず同然になりつつあるルーブルで返済されても…
自業自得の話なのだが、困り果てたロシア外務相は中国への期待を明かした。
ロシアのシルアノフ財務相は13日、同国のウクライナ侵攻に対する米欧などの制裁で、ロシアが保有する金と外貨準備のうち約3000億ドル(約35兆2千億円)相当が凍結されたと国営テレビに述べた。全体の約6400億ドルの半分に迫る。打撃の緩和へ中国に期待していることも明らかにした。
シルアノフ氏は「非友好国」の債権者に対する債務について、ロシアの通貨ルーブルで返済する方針を改めて示した。
ロシアのプーチン大統領はウクライナ侵攻前の2月4日に中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と北京で会談し、緊密な関係をアピールしていた。
期待するのはいいが、米国もそうは問屋が卸さないとばかりに中国に警告。ロシアを支援すれば報いを受けることになると述べた。
ロシアのシルアノフ財務相は13日、同国のウクライナ侵攻に対する欧米などの制裁で受ける打撃を緩和するため、中国に期待していると述べた。一方、米国は中国に対してロシアへの支援を行わないよう警告した。
中略
一方、 米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は13日、中国がロシアの制裁逃れを支援すれば「 間違いなく」報いを受けることになると警告した。14日に中国外交担当トップの楊潔チ・共産党政治局員とローマで会談するのを前に、米CNNに述べた。
資産凍結についてソニーフィナンシャルグループ・シニアエコノミストの渡辺浩志氏はこう語る。
ここで中国がロシアに支援を行えばロシアへの制裁の緩和にもつながる。ベラルーシがロシアの侵攻を手助けしたことで制裁対象になったように、中国へも制裁を与えるということなのだろう。だが、もし中国へ制裁をとなるとどれだけの国が同調するか少し疑問だ。一番いいのは中国が何もしないで殻に閉じこもっていてもらうことだが、習近平主席もプーチン大統領並みに何をしでかすかわからない人物なので、絶えず警告を続けることが重要だろう。欧米に任せるだけでなく、日本も「何もしないでおとなしくしていてくれ」くらいは言えるのではないだろうか。