立憲民主党の泉代表、国民民主党に「一緒にやっていく流れを作りたい。自民党にすり寄るのではなく対峙する姿勢を」
立憲民主党の泉健太代表が、国民民主党に対し「一緒にやっていく流れを作りたい。そのためには自民党にすり寄るのではなく、対峙(たいじ)していく姿勢をより強くしていただきたい」と訴えた。
予算案の賛成など、国民民主党が与党との関係が近づいていることに泉氏は相当警戒している。
立憲民主党の泉健太代表は28日のニッポン放送の番組で、夏の参院選に向けた国民民主党との候補者調整に関し、「一緒にやっていく流れを作りたい。そのためには自民党にすり寄るのではなく、対峙(たいじ)していく姿勢をより強くしていただきたい」と国民側に求めた。
泉氏は「与野党の区別がなくなると、政治の中から論点が消えていくことにもなりかねない。しっかりと自民党と対抗していくという軸で政策を展開していけると良い」と強調した。
引用元 自民へすり寄りやめて 泉立民代表
泉氏が「一緒にやっていく流れを作りたい」というのは政権交代の際の受け皿が現状では小さすぎるからだ。かといって共産党と選挙協力はしても連立を組むとなれば党内からも相当の反発が予想されるのでそれもできない。考えた挙句、国民民主党を意地でも陣営に引き込むしかないと判断したのだろう。国民民主党からすれば余計なお世話だ。夏の参院選での国民民主党と日本維新の会を泉氏がけん制した際に、国民民主党の榛葉賀津也幹事長から「うちの戦略戦術を泉代表にどうこう言われたくない」と反論されたばかりだ。
泉氏は「与野党の区別がなくなると、政治の中から論点が消えていくことにも」と、国民民主党が与野党の壁を壊しにかかっているように述べているが、国民民主党の玉木雄一郎代表が目指しているのは、1960年代の民主社会党のスタイルではないだろうか。当時は「どっちつかず」などと揶揄されていたが、今の時代は「何でも反対よりも納得できるものは野党であっても賛成するべき」という是々非々スタイルが正しいと多くの国民が感じている。新型コロナに始まり、ロシアのウクライナ侵攻などの対応、それに伴う日本の安全保障など、今の国民が求めているのは政治家が一丸となって日本を守る姿だ。泉氏も代表就任時には「党の負のイメージを前向きに変えたい。政策論戦中心に是々非々で対応する政党だと訴えたい」と語っていたのに、いつの間にか元に戻っている。あの時の決意はどこに行ってしまったのだろうか?
そもそも野党とは、政権が正しい政治を行っているか監視し、時に批判をして国民に目を向けた政治をするよう促すのが役割なのに、今の立憲民主党などを見ていると、自民党を与党から引きずりおろしたいがためにイメージを落とすよう批判を繰り返しているようにしか見えない。対峙姿勢というよりもネガティブキャンペーンだ。
まぁ、それはそれで立憲民主党のスタイルなのだからいいかもしれないが、それを他党に強要すべきではない。国民民主党は国民民主党の理念に基づいて運営している。与党に対峙したいのならば、意見が合う仲間が寄り合って与党に対峙すればいい。