岸田総理、韓国次期大統領就任式の参加見送りへ 日韓関係改善の解決策が示されていないため
韓国が熱望していた、次期大統の領就任式への岸田総理出席。
国内でも関心が集まっていたが、岸田総理は出席を見送る判断をしたと産経新聞が報じた。自民党内からも「岸田首相が出るということはあり得ない」「誤ったメッセージになる」と反対の声も上がっていた。
出席を見送るのは当然だ。今の状態で総理が出席しようものなら政権が吹っ飛びかねない。
政府は5月10日に予定される韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)次期大統領の就任式への岸田文雄首相の出席を見送る方向で調整に入った。28日、複数の政府関係者への取材で分かった。韓国側からは首相の出席に期待する声が高まっていたが、いわゆる徴用工訴訟や慰安婦問題での解決策は示されておらず、時期尚早と判断した。林芳正外相など閣僚の出席を検討している。
日韓関係は、文在寅(ムン・ジェイン)政権下で「戦後最悪レベル」とされるまで落ち込んだが、3月の大統領選に勝利した尹氏は日本や米国との連携を重視する姿勢を示している。就任前から日本に「政策協議代表団」を派遣し、4月26日に首相を表敬訪問した。
首相は北朝鮮の核・ミサイル開発や、中国の軍事・経済面での台頭、ロシアによるウクライナ侵攻などを踏まえ、日米韓や日韓の連携を重視している。
ただ、日韓間の懸案は、韓国側が1965(昭和40)年の日韓請求権協定や2015(平成27)年の日韓慰安婦合意など国家間の約束を一方的にほごにしたことに起因している。首相は26日の記者会見で「国と国との約束を守るのは、国家間の関係の基本だ」と述べ、韓国側に問題解決に向けた対応を求めた。
今後、韓国側の出方を見極める考えだが、就任式には林氏ら閣僚の出席にとどめる方向だ。政府関係者は「外相の出席なら尹新政権の関係改善への意欲を歓迎しつつ、首相は出さないというメッセージにもなる」と話す。仮に首相が出席し、その後、韓国側が態度を変えた場合、国内で首相への批判が強まる恐れもある。
韓国は過去にも日韓関係改善を掲げながら、反日にかじを切ったケースがある。尹氏と同じ保守系の李明博(イ・ミョンバク)元大統領も就任当初は「未来志向」の日韓関係を掲げたが、2012(平成24)年に竹島(島根県隠岐の島町)に上陸し、不法占拠を正当化した。
「解決策は示されておらず、時期尚早と判断」とあるが、解決策が示されればいいのではなく、それを実行し、実際に両国の関係が良好になったことが確認出来てはじめてこういった式典に参加するかどうか検討すべきだ。
韓国代表団は、徴用工問題について「韓国だけで解決策を示すことはできない」慰安婦問題については、「(2015年の韓日合意が)両国の公式合意という点を認め、それを否定しない。同時に、被害者の名誉を回復し心の傷を癒すという基本の精神を見過ごしてはならない」と日本側に伝えてきた。
親日と言われる次期政権も、ボールは韓国にあることが理解できていないらしい。この様子では当分は現状のままだろう。日本から無理に関係改善のために譲歩することはない。北朝鮮に対する安全保障上の問題や米国の顔を立てる時に連携するくらいでいいだろう。