サキ米大統領補佐官、韓国のクアッド参加に「クアッドはクアッドのままだ」と否定的 自民・佐藤氏「当たり前、議論の余地なし」
サキ米大統領補佐官は、韓国の日米豪印の枠組み「クアッド」参加などの協力について、否定的な考えを示した。
韓国の尹錫悦次期大統領に新政権の外交部長官に指名された朴振氏は、新政権は「自由、平和、繁栄に寄与するグローバル中枢国家」を目指して外交に取り組むと説明し、クアッドとの協力も模索する考えを示した。
対米関係に関しては、今月21日に予定されている新政権での初の韓米首脳会談を成功させ、「韓米同盟を包括的な戦略同盟へと発展させる」と強調した。韓米が共有する価値を基に、朝鮮半島と北東アジア、さらにはインド・太平洋地域の平和と繁栄を目指して米国と積極的に協力していくとし、米国の経済協力構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」への参加や、米国、日本、オーストラリア、インドの枠組み「クアッド」との幅広い協力を模索していく考えを示した。
これに対しサキ報道官は「クアッドはクアッドのままだ」とクアッドについての韓国との協力について否定的な考えを示した。
米国のジェン・サキ大統領報道官は2日の記者会見で、日米とオーストラリア、インドの枠組み「Quad」(クアッド)に韓国が参加する可能性について「クアッドはクアッドのままだ」と否定的な見方を示した。
米国が韓国をクアッドに招待する考えがあるかとの問いに「我々は引き続き、韓国とは様々な枠組みを通じて関わっていく」と述べるにとどめた。韓国の尹錫悦(ユンソクヨル)次期大統領は米紙ウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューに、クアッドに招待された場合には「積極的に参加を検討する」と発言し、慎重だった文在寅(ムンジェイン)政権の方針を転換する可能性を示唆していた。
自民党の佐藤正久外交部会会長は、サキ報道官が韓国のについて否定的な考えを明かしたことに「当たり前」とツイート。
【当たり前、議論にもならない→「クアッドはクアッドのまま」韓国参加の可能性に米報道官は否定的 】
クアッドの目的と性格を知っていれば、議論の余地なし https://t.co/dzQCcyE6oF— 佐藤正久 (@SatoMasahisa) May 4, 2022
そもそもクアッドは、日米豪印の4カ国による外交・安全保障の協力体制「日米豪印4カ国戦略対話(Quadrilateral Security Dialogue)」の通称で、インド太平洋地域での中国の軍事的・経済的な影響力の拡大に対抗する枠組みで、言い換えれば対中包囲網だ。そんな枠組みで米中間をフラフラと行ったり来たりしている韓国と協力できるはずもない。