原子力規制委員会が東電の処理水の海洋放出計画の審査書案を了承
原子力規制委員会が東電の処理水の海洋放出計画について妥当とした審査書案を了承した。
これでまた一歩前進となる。
ただ、今後は地元自治体や漁業関係者の理解を得ることが必要となる。
東京電力福島第1原発から出る放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出について、原子力規制委員会は18日、必要な設備などを盛り込んだ東電の計画を妥当とした審査書案を了承した。
意見公募を経て、正式に認可される見通し。
東電は認可され次第、地元自治体の了承を得た上でトンネルなど本体工事に着手し、2023年春までに放出に必要な設備を完成させる方針。ただ、風評被害への懸念は根強く、実際の放出に当たっては地元漁業者らの理解が必要となる。
特に漁業関係者へ理解を求めることは重要だ。こればかりは絶対に手を抜いてはならない。周辺住民が不安を抱えるという事は、その空気は消費者へ伝わり、さらに風評被害が広がることになる。
いくらIAEAが安全だと言っても、結局は政府が先頭に立って安全性を訴えていくしかない。それと同時に風評被害に対する補償などをしっかり行うことを約束し、まずは地元の人に安心してもらうことが大事だ。
あと、心配なのは不安を煽りそうなマスコミの存在だ。特定の番組が不安視している声ばかりを集めて報じそうな気がしてならない。これに関しては確かに地元の声を拾っていくのは大事だが、その論評を適当なコメンテーターにさせるのではなく、しっかりと信頼できる専門家の意見を交えて報じていただきたい。この件に関して風評被害を抑えるにはマスコミの力も重要だと考える。もちろん、マスコミがおかしい部分があると感じたのならそのように報じていただいて結構だが、いたずらに煽ることだけは厳禁でお願いしたい。
この件は福島周辺だけの問題ではなく、日本の抱える問題として、国民全員で向き合う姿勢を持つことが必要だと思う。