中国、台湾メディアの安倍元総理の台湾訪問報道に猛反発「日本は中国人民に台湾問題で歴史的な罪を負っており、言動を慎むべきだ」
台湾メディアが安倍元総理の訪台の可能性を報じると、中国外務省の汪文斌副報道局長は「日本は中国人民に台湾問題で歴史的な罪を負っており、言動を慎むべきだ」と猛反発した。
安倍元総理は、かねてから李登輝元総統の墓参を目的とした訪台について、「岸田内閣が船出をしたばかりなので波風を立てるべきではない」とした上で、「日本にとって大切な人だった。お墓参りは機会があればしたいと考えてきたし、今も考えている」と意欲を示していた。(参考)
中国外務省の汪文斌副報道局長は23日の記者会見で、安倍晋三元首相が7月末に訪台する可能性があるとの台湾メディアの報道を巡り「日本は中国人民に台湾問題で歴史的な罪を負っており、言動を慎むべきだ」と述べ、訪台に反対する考えを示した。
「歴史的な罪」とはかつての日本による台湾の植民地統治を指すとみられる。
台湾のインターネットメディア「風伝媒」は22日、安倍氏が故李登輝元総統死去から2年となる7月30日に合わせて訪台する可能性があると報じた。
台湾のこととなると過剰になる中国。日米首脳会談でバイデン大統領が台湾で紛争が起きた場合に米国が防衛に関与する考えを示すと、「強烈な不満と断固たる反対」と、猛反発した。(参考)
まるで日本が台湾に侵攻して奪い取ったかのように言っているが、実際は日清戦争後の下関条約(日清講和条約)で清国が台湾を日本に割譲したのだ。日清戦争の舞台も台湾や清国ではなく、ほとんどが朝鮮半島だった。
また、歴史的な罪というが、ではなぜ台湾が日本に対して友好的なのか?日本が中国が指す「植民地」として台湾を扱っていなかったからだ。Wikipediaにも「土地改革、ライフラインの整備、アヘン中毒患者の撲滅、学校教育の普及、製糖業などの産業の育成を行うことにより台湾の近代化を推進」とされている(参考)。そして、台湾の人々は「中国共産党の支配を受けたことはない」というのが共通の認識だ。
都合のいいように歴史改ざんを行うから言っていることが滅茶苦茶になるのだ。
今回話題になっている安倍元総理の訪台の可能性についてだが、個人的な墓参りだ。そんなことにまで口を挟むいわれはない。裏を返せばここまで過剰反応を見せるという事は、中国は安倍元総理をいまだに警戒しているという事だろう。