【人権PT第三次提言案】自民党3部会、人権外交に関する提言案を大筋了承
自民党の外交、法務、経済産業3部会は6日の合同会議で、人権外交に関する提言案を大筋了承したことが報じられた。
外国で人権侵害に利用される恐れのある技術の輸出管理に取り組むよう求めた。顔認証などの先端技術が中国やロシアなどの権威主義国で悪用されるのを防ぐのが狙い。近く党内で正式決定し、政府に提出する。
自民党の佐藤正久外交部会会長がブログに詳しく記している。
本日は、外交部会・法務部会・経済産業部会で合同会議を開催し、人権PTでまとめた「外交部会 わが国の人権外交のあり方検討プロジェクトチーム 第三次提言案」について議論した。
これまで同プロジェクトチームでは、人権外交を推進する政策が国益に直結するとの考えの下、過去の人権外交を総括しつつ包括的な提言を「第一次提言」として行い、続いて、ビジネスと人権に焦点をあてた「第二次提言」を行ったほか、直近のウクライナ情勢をめぐって避難民の庇護と基本的人権を保障するための支援強化を政府に対して働きかけてきた。今般、これまでの提言や働きかけを踏まえつつ、避難民の受け入れ、ビジネスと人権に関する取組強化、人権侵害を理由とした輸出管理、さらには人権外交推進の礎となる日本国民の人権概念の理解促進について、同プロジェクトチーム内で鋭意議論を重ねてきたものを「第三次提言案」としてまとめた。
同提言の具体的な柱は以下4つとなる。
(1) 避難民受け入れ態勢の強化と中長期的な制度構築
(2) 「ビジネスと人権」に関する取り組みの強化
(3) 人権侵害を理由とした輸出管理
(4) 人権外交推進の礎となる国民の人権概念の理解促進
これまで企業側からの要望は多かったものの、人権ビジネスにかかる人権デュー・ディリジェンスの政府ガイドラインは存在していなかった。まだ完全ではないが、ようやく今回一歩目を踏み出せるところまできた。更に、例えば、輸出管理については、日本の機微な技術等が外国における重大な人権侵害に用いられることのないようにする仕組みを設けるなど、今後、省庁間で一体となって議論を進めていく必要があり、関連省庁からもスピード感をもって検討を進めていくとの発言があったが、引き続き同プロジェクトチームとして、政府の背中を押していく。
人権は、中国等国内に多くの人権問題を抱える国からは、内政干渉と言い分けがましい反論がくるが、人権は「普遍的な価値」であり、精神的自由や政治的自由、経済的自由をその国の政権の都合で侵害してはいけない。また、避難民の受け入れは、台湾有事を考えても深掘りしないといけない分野であり、今回を契機とすべきである。明日の政調審議会の自民党内プロセスを経て、今回の第三次提言を政府に提出後、更に深掘りをして第四次提言をまとめていく。
引用元 外交部会 人権PT第三次提言案
ようやくここまで来たか。細かい部分はさらに議論されていくだろう。ネット上でも賛同する声が多いが、それとともにスパイ防止法についての議論を望む声が多かった。
もう一つ指摘されているのが、公明党の存在だ。中国が絡んでくると公明党が最大の障壁となる。
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