韓国国防部「日韓の懸念解決の進展させ、GSOMIAを正常化させよう」⇒自民・山田議員「勝手に破棄した韓国側が自ら決めればいい。わが国に条件をつけられる話ではない」
日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)は、日本による対韓種出管理強化への対抗策として、文政権が2019年8月に破棄を通告したが、米国からの要求で引っ込めた。現状は形だけの不完全な状態で残っているのだが、韓国国防部がGSOMIAの正常化に伴い、日韓の懸念解決の進展を検討すると明かした。聯合ニュースは「韓日間の懸案とは、日本の対韓輸出規制や、その引き金となった韓国大法院(最高裁)が日本企業に賠償を命じた強制徴用判決を指す」としている。
これに対して、自民党の山田宏参議院議員は「韓国側が輸出管理の問題と絡めて勝手に破棄した。輸出管理や徴用工や慰安婦とは何ら関係ない。当時私は防衛大臣政務官だったが、GSOMIAはわが国の防衛にとって、必須の協定ではなく象徴的なもの。だから勝手に破棄した韓国側が自ら決めればいい。わが国に条件をつけられる話ではない。」とツイッターで訴えた。
韓国国防部が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の正常化について、韓日の懸案解決の進展を考慮して検討するとの立場を明らかにした。
外交部も同問題と関連し、日本など国際社会と意思疎通の努力を続けていくと表明している。
朴振(パク・ジン)外交部長官は13日(現地時間)に米ワシントンでブリンケン国務長官と会談後に記者会見し、日本とのGSOMIAについて、「韓日関係改善とともに、できるだけ早く正常化させることを望む」と述べた。これに関連し、国防部は14日、「政府レベルで韓日間の懸案の(解決への)進展状況を総合的に考慮して(正常化を)検討する予定」と説明した。
韓日間の懸案とは、日本の対韓輸出規制や、その引き金となった韓国大法院(最高裁)が日本企業に賠償を命じた強制徴用判決を指す。
韓国は日本の対韓輸出規制に対抗し、2019年8月、日本側にGSOMIAの破棄を通告した。だが、米国の強い要求などを受けて同年11月、通告の効力を停止させた。その後、現在までGSOMIAは不完全な状態で効力が維持されている。
GSOMIAは不完全な状態ではあるものの、韓日は北朝鮮の核・ミサイル関連情報について相互の要請により交換している。ただ、両国が交換する情報の質は以前とは差があるという。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足後、政府高官が言及する「正常化」は、このような不完全な状態を解消する一方、交換する情報の質を高めたいとの意味と受け止められる。
外交部の崔泳杉(チェ・ヨンサム)報道官は14日の定例会見で、朴長官のGSOMIAを巡る発言について、「北の脅威に対応するため、GSOMIAなど韓米日の安全保障協力が円滑に行われる必要があるという原則的な立場を表明したものと理解してほしい」とした上で、「日本など国際社会と意思疎通を続けていく」と述べた。
国防部のムン・ホンシク副報道官も同日の定例会見で、日本とのGSOMIAの正常化を巡り、即答を避けつつ、「両国の懸案が残っているが両国の共通の利益に合うという側面で懸案を合理的に解決するために、知恵を集めていかなければならない」とし、「そのような側面で韓日間の安保協力も必要という李鐘燮(イ・ジョンソプ)国防部長官の言及もあった」と説明した。
相も変わらず韓国では対韓輸出管理強化がなぜ行われたか理解していないらしい。日本が今回の措置を導入するのは、フッ化ポリイミド、レジスト、エッチングガス(フッ化水素)の3品目について「不適切な事案」があったからである。
明星大学経営学部教授の細川昌彦氏はこう語る。
まずそもそもこれは、韓国に対して新たに「輸出規制を発動」するものではない。韓国向けの輸出について、2004年から特別に優遇して簡略化していた手続きを、2003年までの普通の手続きに戻すものだ。簡略化した手続きとは、3年間有効な「包括許可」を得れば、いつでも輸出できるというものだ。本来は、輸出の契約ごとに「個別許可」が必要だ。私が担当していた2003年当時は、韓国への輸出は個別許可が必要であった。まさにこの時の手続きに戻すのが今回の措置だと言ってよい。
これは日本人ならほとんどの人が理解していることだ。しかし、韓国はこれを歪曲し、輸出管理規制だと訴え、文政権は「徴用工問題についての報復措置」だと反発する空気を韓国国内に広げた。そして、文政権はGSOMIA破棄を通告した。まさに言いがかりだ。それを今度は日本と仲良くしたいから正常化しようとすり寄ってきているのだ。
これに対して、自民党の山田宏参議院議員も「韓国側が輸出管理の問題と絡めて勝手に破棄した。輸出管理や徴用工や慰安婦とは何ら関係ない」とツイッターで訴えた。
GSOMIAは韓国側が輸出管理の問題と絡めて勝手に破棄した。輸出管理や徴用工や慰安婦とは何ら関係ない。当時私は防衛大臣政務官だったが、GSOMIAはわが国の防衛にとって、必須の協定ではなく象徴的なもの。だから勝手に破棄した韓国側が自ら決めればいい。わが国に条件をつけられる話ではない。 https://t.co/3AaYx1XHt0
— 山田宏 自民党参議院議員(全国比例) (@yamazogaikuzo) June 15, 2022
山田議員が言うように、韓国側が勝手に関係のない話を持ち出して、一方的に破棄を通告してきた問題だ。韓国が言う「懸案解決の進展」とは輸出管理強化を撤廃して元の状態に戻してGSOMIAを正常化させようということに他ならない。そんなバカな話はない。こんな話は断じて受け入れてはならない。