「こども家庭庁」の設置関連法が成立、来年4月から始動 菅前総理「真に子ども目線の政策をスピード感をもって実現できるようにしてまいります」
子ども政策の司令塔となる「こども家庭庁」の設置関連法が15日、参院本会議で可決、成立した。首相直属の組織として、2023年4月に設置する。
子ども政策の司令塔となる「こども家庭庁」の設置関連法が15日、参院本会議で与野党の賛成多数で可決、成立した。子どもの権利を守るための基本理念を定めたこども基本法も同時に成立した。こども家庭庁は2023年4月に新設される。子育て支援や子どもの貧困対策、児童虐待防止、少子化対策といった幅広い分野を受け持つ。
これまで厚生労働省や内閣府にまたがっていた子ども関連部局を統合し、政策を一元的に進める。ほかの省庁に改善を求める勧告権も持たせる。職員は300人規模となる予定だ。
担当省庁が定まらず対応が遅れていた子どもの性被害防止にもあたる。子どもへの性犯罪歴のある人が保育や教育現場で働くのを制限する仕組み「日本版DBS」の導入も検討する。
縦割り行政は一部解消するものの、幼稚園や義務教育といった分野は引き続き文部科学省が担当することになり、野党の一部が求めた「幼保一元化」は見送られた。
20年度に児童相談所が対応した児童虐待は過去最多の20万5千件。小中学校の不登校も同年度は19万6千人で過去最多だった。子どもをめぐる深刻な状況が新組織設置の背景となった。新組織の名称は「こども庁」とする案もあったが、自民党内の家庭を重視する意見などを踏まえ、「家庭」の2文字が加わった。
「子どもは国の宝。ここにもっと力を入れるべき」「子どもを産み育て、学ぶ、そういうところの中で、光を当てることのような政策をきちんとやっていきたい」と訴えて、「こども庁」の創設を指示してきた菅義偉前総理も喜びのツイート。
私が総理の時に指示した「こども家庭庁」の法案が本日成立しました。
縦割りを打破し、各府省にまたがっていた子ども政策に関する権限を一元化するとともに、専任の大臣を置き、他省庁への勧告権など強い権限を持たせます。
真に子ども目線の政策をスピード感をもって実現できるようにしてまいります。— 菅 義偉 (@sugawitter) June 15, 2022
設置だけでなく、しっかり機能させて行くことも約束した。
菅前総理は不妊治療の支援のため「不妊治療の保険適用」の指示もしていて成立させた。短いながらも本当にいい仕事をしてきた。岸田政権もしっかり受け継ぎ、また、岸田政権独自の仕事を期待したい。