韓国外相、対韓輸出管理の解除を求める「関係改善のために日本が輸出統制撤回を通じて誠意ある姿勢を見せる必要がある」 林外相は「それとこれは話が違う」と説明したのだろうか?
ASEAN関連外相会議の際に日韓外相会談が設けられ、そこで韓国の朴振外相が日本に対韓輸出管理の解除を求めたと報じられた。
韓国メディアは6日、朴振外相がカンボジアでの日韓外相会談で、日本が2019年に強化した対韓輸出管理の解除を求めたと報じた。
韓国外務省高官の話として伝えた。高官は「韓国が関係改善のために望ましい解決策を探す過程で、日本が輸出統制撤回を通じて誠意ある姿勢を見せる必要がある点を強調した」と語った。
時事通信は「対韓輸出管理の解除」と報じているが、おそらく朴外相は「輸出規制」と表現したと考えられる。
輸出管理の強化は徴用工訴訟を巡る報復措置と文政権は受け止め、逆に日本を批判した。4月に訪日した代表団も文政権の受け止めを継承し、日本に解除を求めた。
日本政府は2019年7月、半導体材料の対韓輸出規制を強化したが、これは韓国大法院(最高裁)が18年10月に日本による植民地時代の徴用被害者への賠償を日本企業に命じた判決に対する事実上の報復措置と受け止められている。
鄭氏は、輸出規制が韓日企業間の高効率の経済分業構造を損ない、不確実性を招いたとし、「両国にマイナスの影響を及ぼしている」と指摘。速やかな解除に向け、日本の財界の尽力を求めた。
日本政府は輸出管理強化措置を韓国側の不適切事案の発生による安全保障上の必要に基づくものであり、2018 年の元徴用工訴訟等の日韓間の他の外交問題とは関係ないものであると説明している。ただ、日韓間の信頼関係が損なわれたことが背景にあることは当時の菅官房長官と世耕経産相も明言していたと記憶している。
従来から韓国側の輸出管理に不十分な点があり、不適切事案も複数発生していた。そこにきて安全保障上にかかわる製品を巡り不適切な事案が発生しだした。以前は意見交換を通して見直されるなどの信頼関係のもと運用されてきたが、関係悪化が進む中、日本が申し入れを行っても韓国側が真摯に対応してこなくなった。そこにきて大法院裁判の元徴用工判決だ。
確かに日韓関係の悪化が引き金を引かせたのかもしれないが、原因はあくまでも「不適切事案の発生」で、真摯に対応してこなかった韓国側の姿勢だ。ホワイト国に胡坐をかいて不誠実な対応をしている韓国に対して、「だったらホワイト国からも外そう」という話だ。
林外相はこのことを朴外相に説明したのだろうか?「それとこれとは話が違う」と伝えたのだろうか?
「日本が輸出統制撤回を通じて誠意ある姿勢を見せる必要がある」とあるが、日本からすれば輸出管理に不十分な点があれば真摯に対応し、誠意ある姿勢を見せるのは韓国の方だ。それなくして輸出管理強化の撤廃もホワイト国復活もあり得ない。