川勝知事「神奈川県が9年開業を不可能にした」「神奈川県に一義的な責任がある」⇒黒岩知事「全体のスケジュールに影響を及ぼすことはない」と反論
川勝平太静岡県知事が「神奈川県が9年開業を不可能にした」とコメントした。
川勝知事は、これまで水問題を前面に出してリニア工事に抵抗してきた。やはり国民から見るリニア工事の遅れの原因は川勝知事にあるというのが一般的だ。リニア開業の遅れを静岡県だけのせいじゃないという印象にもっていきたいための発言としか受け止められない。
静岡県の川勝平太知事は22日の記者会見で、リニア中央新幹線の東京・品川―名古屋間の令和9年開業が困難になっていることに関し、相模原市の建設現場で用地取得が進んでいないとして「神奈川県に一義的な責任がある。二義的な責任は(JR東海の)金子慎社長にある。神奈川県が9年開業を不可能にした」と述べた。
リニアをめぐっては、南アルプスを通る静岡工区の着工を川勝氏が認めず、工事の環境への影響や対策についてJR東海との協議が続いている。川勝氏は「自然環境について議論すべきことがある。私は責任を果たしている」との認識を示した。
川勝氏は8月、神奈川県と甲府市を結ぶルートの先行開業を提案。今月7日に相模原市の車両基地の建設予定地を視察し、工事が進んでいないと指摘した。同13日には金子社長と会談したが、議論は平行線のまま終わった。
これに対して黒岩祐治神奈川県知事は、約5割に当たる地権者から土地を取得したとして、「全体のスケジュールに影響を及ぼすことはない」と反論した。黒岩知事からすると「川勝知事に言われる筋合いはない」といったところだろう。
神奈川県の黒岩祐治知事は9日、相模原市でのリニア中央新幹線関連施設の用地取得を巡り、静岡県の川勝平太知事が遅れを懸念したことに「全体のスケジュールに影響を及ぼすことはない」と反論するコメントを出した。
川勝氏は7日、相模原市にある車両基地の建設予定地を視察。用地取得の遅れへの懸念を示し、当初計画の東京・品川―名古屋の2027年開業は難しいとの感想を述べていた。
黒岩氏はコメントで、約5割に当たる地権者から土地を取得したと指摘した。神奈川県によると、黒岩氏は10月に神奈川県駅(仮称)の工事現場や、車両基地の建設予定地を視察する方針。
今回の発言で、川勝知事は批判の矛先を分散させようと図ったのかもしれないが、SNSのコメントを見ると、分散されるどころかますます風当たりが強くなってしまったようだ。中にはもはやあきれているコメントも見受けられる。
水問題と戦っている川勝知事については静岡県民も評価しているだろうが、他県のあら捜しをしてまで責任を分散させようとしている姿にはがっかりしているだろう。
今回の川勝知事の発言は間違いなく悪手だ。