立民・泉代表の「老害的」発言に松井市長「社会人として修行を積んだ方がいいと思う」
立憲民主党と日本維新の会による次期臨時国会での「共闘」の合意をめぐり、維新の会前代表の松井一郎大阪市長がこの合意が選挙協力に発展する可能性について「そんなことがあったら維新を徹底的にたたく」と述べた。それに対して今度は泉健太代表が松井氏の発言を巡り「引退間近で、ちょっと老害的な発言だ」と応酬した。そうしたらまたも松井氏が泉氏の発言を受けて「社会人として修行を積んだ方がいいと思う。結局祭り上げられた『名誉代表』なんじゃないのか」と皮肉ったという。
立憲民主党の泉健太代表と日本維新の会の松井一郎前代表（顧問）との間で２２日、両党間の国会内での共闘を巡り、批判の応酬が展開された。
両党は２１日の国対委員長会談で共闘に合意した。松井氏は同日、この合意が選挙協力に発展する可能性について「そんなことがあったら維新を徹底的にたたく」と述べ、強く否定。この発言に関し、泉氏は２２日の記者会見で「引退間近で、ちょっと老害的な発言だ」などと挑発していた。
松井氏は２２日、共闘に関する合意は、選挙制度改革などで自民党が「弛（たる）んでいる部分」をただすためだとし、その意義に言及。一方で選挙協力は重ねて否定し「そういうことになれば維新は吹っ飛ぶ。一有権者、一国民として大批判キャンペーンをやる」と語った。
維新はこれまで立民と共産党による国政選挙での共闘関係を「立憲共産党」「野合談合」として厳しく批判してきた経緯がある。
泉氏から「老害的」と揶揄（やゆ）されたことを記者団に問われた松井氏は「（泉氏は）社会人として修行を積んだ方がいいと思う。結局祭り上げられた『名誉代表』なんじゃないのか」と皮肉った。
日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事は当然、松井氏を支持。
21日、日本維新と立憲民主党は国対委員長会談で「国会内での共闘」に合意。これに、維新前代表の松井一郎大阪市長は選挙協力にまで発展すれば「俺は維新を徹底的にたたく」と釘を刺した。22日には、立憲・泉健太代表が松井氏の発言を「引退間近でちょっと老害的な発言だと思う。今になって怪気炎を上げる必要はない」と評した。
泉氏の発言に、吉村氏は「“老害”という発言自体がひどい。引退を決め代表を退かれたが、強烈な発信力のある橋下さんがいなくなり、維新が消滅すると言われるしんどい中で松井さんが中心となり土台を作り、ブレずにやってきて今の維新がある。老害だとかいう発言をすること自体、器が小さいなあと僕は思う」と批判した。
吉村氏も国会での共闘には賛成ながら、「選挙でそれ（共闘）をやるべきでないと僕も思う」と断言。「松井さんの意見ももっともだと思う」と前代表の発言を支持していた。
今回の合意締結は立憲民主党が日本維新の会に持ち掛けたことについてSNSを見ると、立憲民主党の支持者とみられる方々も落胆しているようだった。日本維新の会の支持者も同様だろう。
これが選挙協力となれば両党吹っ飛ぶだろう。松井氏が危惧するのも当然だ。
そんな懸念を払拭すべく、日本維新の会の藤田文武幹事長がツイッターに「主要政策で考え方の違う相手との選挙協力は無いし、別次元の話」と投稿。
立憲民主党との共闘合意について、６項目は言ったからには必ずやる。もちろん是々非々の政治スタンスは不変。憲法、安保、エネルギー、マクロ経済、社会保障などの主要政策で考え方の違う相手との選挙協力は無いし、別次元の話。
令和4年9月22日(木) 藤田文武幹事長記者会見 https://t.co/GfC1EsZ4Ol pic.twitter.com/bkpo4p60wY
— 藤田文武(日本維新の会 幹事長) (@fumi_fuji) September 22, 2022
泉代表もこれくらいのことを言えないのだろうか？つくづく器の小さな人物だと感じた。
藤田氏はこう説明はしているが、なかなか「はいそうですか」とはならないのではないだろうか。松井氏も吉村氏も「国会内での共闘」については肯定的のようだが、選挙であれほど互いに敵視してきたのに、代表が変わったとたんに「国会内での共闘」と言われても支持者は受け入れ難いだろうと思う。
私が一番関心を持ったのが、菅直人氏だ。この共闘をどう思っているのかと思ってツイッターを覗いてみたら、残念ながら言及していなかった。しかし、固定ツイートは「維新を研究すると宣言して４ヶ月。あまりに問題が多い政党だと再認識」というもののままだった。相変わらず維新がお嫌いのようだった。