プーチン大統領の約30万人の動員令発令から逃れるため、出国しようとするロシア人が国境に集まり長蛇の列 ジョージアでは「歓迎しない」というデモ、フィンランド政府は観光ビザでの入国を原則禁止
ジョージアとの国境付近では、ロシアからジョージアに出国しようとする人々の列が、何キロも続いているとBBCが報じた。
プーチン大統領が約30万人の動員令を発令したため、それを逃れようとする人々がロシアから離れようと国境を目指した。
ロシアは近く、ジョージアとの国境に、陸軍の入隊所を開設する。この付近では、ウクライナに兵士として派遣されるのを逃れようとするロシア人男性らが、長蛇の列を作っている。
中略
最近の衛星写真では、ロシアからジョージアに出国しようとする人々の列が、何キロも続いているのがわかる。
(出典 BBC)
ジョージア国内では、ウクライナ侵攻と同じことがジョージアにも起こるのではないかと不信感が募っていた。国境付近では「歓迎しない」というデモが行われていた。
デモ参加者の1人は流入が続けば、多くの #ロシア 系住民がいるとしてロシアによるジョージア侵攻の口実に利用されかねないと、不信感をあらわにした。 #ウクライナ pic.twitter.com/r83ngbRx3h
— ロイター (@ReutersJapan) September 30, 2022
ロシアから離れようとする人々が集まったのはジョージア国境だけでなく、あらゆる国境へ向かっているようだ。
コーカサス山脈沿いの狭い道路には、若いロシア人男性でぎゅう詰めとなった数千台の車が国境へと殺到し、渋滞の列は6マイル(約10キロ)に達していた。3日間たってもほとんど前に進まず、車内では水や食料が尽きつつある。
北極圏の北にあるノルウェーとの国境沿いにも、徴兵を逃れようとするロシア人が押し寄せている。ここは欧州へと向かう数少ないルートで、交通量は通常の5倍だ。モンゴルの草原地帯沿いにある検問所も、数万台の車で大混雑している。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が約30万人の動員令を発令してから1週間。普段は静かな国境地帯の街は、大量に押し寄せる兵役年齢のロシア人男性で埋め尽くされている。彼らの多くは専門職で、脱出先で新たな暮らしを目指している。
そんな中、同じくロシアの国境に面しているフィンランドは、30日から、ロシア国民の観光ビザでの入国を原則禁止した。
フィンランド ロシアからの観光ビザでの入国原則禁止https://t.co/jYqcNgWPMC
隣国のロシアから逃れてくる人が増えたことを受け、フィンランド政府は国内の安全やフィンランドの国際的な立場が脅かされると懸念している。
— 産経ニュース (@Sankei_news) September 30, 2022
記事によると、家族との面会や仕事の理由がある場合などは入国が認められるそうだ。また、フィンランド政府は、観光ビザでの入国を原則禁止したことについて、国内の安全やフィンランドの国際的な立場が脅かされることを理由にしていた。
英メディアなどによると、家族との面会や仕事の理由がある場合などは入国が認められる。
隣国のロシアから逃れてくる人が増えたことを受け、フィンランド政府は国内の安全やフィンランドの国際的な立場が脅かされると懸念。ビザ申請の受付件数を大幅に減らしていた。
フィンランドのマリン首相はこれまで「ロシアがウクライナで人殺しをしているさなか、ロシア国民が欧州旅行を楽しむべきではない」とも発言していた。
ロシア国内については、多くの国民がウクライナ侵攻を支持していると報じられたり、各地で反戦デモが行われているなど、情報が錯綜していて正しい情報がわかっていない。しかし、これだけの国民が逃げ出そうとしているということは、ロシア国内でもウクライナ侵攻に不信感を持っている人が多いはずだ。逃げたい気持ちはわかるが、ロシア国民は今こそプーチン政権打倒のために立ち上がるべきではないだろうか。
また、日本は幸い海を隔てているため、欧州のような心配はないと思われるが、かつて「プーチンはもう嫌だ」と北方領土から北海道に泳いで渡ってきた例もあるため、十分注意してほしい。