自民・護る会、核抑止政策「タブーなき核抑止」勉強会を開催。 山田宏議員「中露北朝鮮の核に対し、米国の「核の傘」の信頼性を高めるための一歩踏み込んだ戦略が必要となる」
自民党の保守系議員グループ「日本の尊厳と国益を護る会(護る会)」が9日、国会内で核抑止政策の勉強会を開いたことを日本経済新聞が伝えた。
自民党の有志グループ「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」は9日、国会内で核抑止政策の勉強会を開いた。2023年3月まで勉強会を開催し、政府への提言をまとめる方針だ。
初回会合は元官房副長官補の兼原信克氏が講師を務めた。代理含めて30人以上の国会議員が出席した。
核抑止を巡っては安倍晋三元首相が生前、欧州の一部が米国の核兵器を自国の管理下に置く「核シェアリング(共有)」政策に言及した。党安全保障調査会も3月に「核共有」をテーマに取り上げた。
護る会の幹事長である山田宏議員はツイッターに「今日は「日本の尊厳と国益を護る会(護る会)」で、第1回「タブーなき核抑止」勉強会を開催。講師は前国家安全保障局次長の兼原信克先生。これまでわが国は米国の「核の傘」の信頼性の確認を怠ってきたが、中露北朝鮮の核に対し、米国の「核の傘」の信頼性を高めるための一歩踏み込んだ戦略が必要となる」と投稿。
今日は「日本の尊厳と国益を護る会(護る会)」で、第1回「タブーなき核抑止」勉強会を開催。講師は前国家安全保障局次長の兼原信克先生。これまでわが国は米国の「核の傘」の信頼性の確認を怠ってきたが、中露北朝鮮の核に対し、米国の「核の傘」の信頼性を高めるための一歩踏み込んだ戦略が必要となる pic.twitter.com/1FDwOJKdRH
— 山田宏 自民党参議院議員(全国比例) (@yamazogaikuzo) November 9, 2022
日本は非核三原則のもと、核議論については非常に慎重な姿勢を取ってきた。しかし、3月には菅義偉前総理も「日本は非核三原則は決めているが議論はしてもおかしくない」と語っている。
菅義偉前首相は2日のインターネット番組収録で、日本の領域に米国の核兵器を配備し共同で運用する「核シェアリング(共有)」政策に言及した。「日本は非核三原則は決めているが議論はしてもおかしくない」と述べた。
安全保障政策を巡り「時代によって情勢をみながらいろんな議論や様々な対応をしていくことは必要だ」と話した。官房長官だった2015年に成立した集団的自衛権の一部行使を認める安全保障関連法に関し「議論さえタブー視されていた」と語った。
ロシアのウクライナ侵攻も踏まえ「まず自分の国は自分で守る防衛をつくらないといけない」と強調した。「同時に日米同盟を確かなものにしなきゃならない」と訴えた。
まずはどうすれば日本を守れるのかが重要であって、脅威となる隣国が核開発を進める中、核の議論は、防衛の一つの選択肢としてタブー視してはならないと思う。
国防に関しては、できれば超党派で幅広い議論が為されることを願う。