テレビ東京が、事実誤認報道を巡り宮城県に謝罪⇒村井知事「ＢＰＯに出したものを取り下げることはしない」
テレビ東京が、事実誤認報道を巡り宮城県に謝罪をしていたことが分かった。
テレビ東京が制作した「ウソかホントかわからない やりすぎ都市伝説２０２２秋」では、県の上下水道事情が取り上げられ、一部の上下水道で、運営株の過半数を海外企業が取得していると紹介された。しかし、県によると水道事業に運営株は存在しないそうだ。この事実誤認報道を受け、県はＢＰＯに申し立を行ったが、村井知事は謝罪を受けたからといって「ＢＰＯに出したものを取り下げることはしない」と述べた。
テレビ東京が制作し、東北放送（仙台市）で放送された宮城県の上下水道に関する番組に事実誤認があった問題で、村井嘉浩知事は１３日の記者会見で、テレ東から謝罪があったことを明らかにした。村井知事は放送倫理・番組向上機構（ＢＰＯ）に申し立てを行っているが、謝罪は受け入れたうえで、ＢＰＯの判断を仰ぐことを明らかにした。
県が問題視したのは、昨年９月２３日にテレ東系で、東北放送では１月７日に放送された「ウソかホントかわからない やりすぎ都市伝説２０２２秋」。
番組内では、県の上下水道事情が取り上げられ、一部の上下水道で、運営株の過半数を海外企業が取得していると紹介された。県側の説明によると、県の水道事業に運営株は存在しないなど事実誤認があり、「誤った情報や根拠のないうわさ話を発信し、県民に過度な動揺や不安を与えるようなことは、表現上の配慮を欠くものである」としている。
テレ東は８日、担当常務、制作局長、担当プロデューサーの３人が県庁に村井知事を訪問して謝罪。そのうえで、①アーカイブスから該当箇所を削除②局のホームページ（ＨＰ）におわびと訂正を掲載③次回の放送でおわびと訂正④ファクトチェック体制の整備－を申し出たという。
テレ東は自社のＨＰで「お詫び」として、「令和４年９月２３日放送『ウソかホントかわからない やりすぎ都市伝説スペシャル２０２２秋』内の『水大国ニッポン没落へのカウントダウン』のコーナーにて、宮城県での上下水道事業の民間事業者への一部委託の取り組みについて取り上げました。その中で、『運営株』という誤った表現をしてしまい一部視聴者に誤解を与えました。また、水道事業と水源の問題を関連付け誇張した表現をしたことにより、宮城県にご迷惑をおかけしましたことをお詫びいたします」（原文ママ）という文章を掲載している。
村井知事は「丁寧に謝罪をして頂いたので、これ以上厳しいことを言う必要はない。ＢＰＯに出したものを取り下げることはしないが、どんな判断でも特に話す必要はない」と話した。
村井知事の謝罪を受けたからといってＢＰＯに出したものを取り下げることはしないというのは当然の対応だ。
こういったテレビ番組での事実誤認報道や捏造報道についてはもっと厳しい処分を与えられないだろうか。そういえば、事実誤認発言で謹慎していたテレビ朝日の玉川徹氏もしれっと番組に戻ってコメントをしている。
公共の電波を使って嘘を発信したのだから、それ相応の罰を受けなければいけないと思う。記事には「①アーカイブスから該当箇所を削除②局のホームページ（ＨＰ）におわびと訂正を掲載③次回の放送でおわびと訂正④ファクトチェック体制の整備」とあるが、甘い。局のホームページなどどれだけの人が見るだろうか。「私たちは番組で嘘を伝えました。申し訳ありませんでした」と、一日中テロップを流してそれを一週間継続させてみてはいかがだろうか。ファクトチェック体制の整備についても、仲間内でやっていては意味がない。公共の電波を使っているのだから、第三者によるファクトチェックを行うのが当然だろう。