泉代表が営農型太陽光発電を推奨「農地の上で太陽光発電、下で農業。この「ソーラーシェアリング」は、成功すれば、農家の副収入になり、一層の再エネ普及になります」
立憲民主党の泉健太代表がツイッターに「農地の上で太陽光発電、下で農業。この「ソーラーシェアリング」は、成功すれば、農家の副収入になり、一層の再エネ普及になります。課題をさらに克服し、取り組みが進むよう支援します」と投稿。
農地の上で太陽光発電、下で農業。この「ソーラーシェアリング」は、成功すれば、農家の副収入になり、一層の再エネ普及になります。課題をさらに克服し、取り組みが進むよう支援します。https://t.co/kcUxXolUJ1
— 泉健太🌎立憲民主党代表 (@izmkenta) March 5, 2023
農林水産省でもこの取り組みについて「営農型太陽光発電は、太陽光を農業生産と発電とで共有する取組です。作物の販売収入に加え、売電による収入や発電電力の自家利用により、農業者の収入拡大による農業経営のさらなる規模拡大や6次産業化の推進が期待できます」(参考)と紹介はしているが、まだまだ課題が多く実用には至っていない。営農型太陽光発電は、同党の菅直人元首相も推奨していて、この時もネット上で物議を呼び、多くの人が疑問を抱いていた。
ネット上で問題視されている作物の日照問題や機械効率の問題は、パネルの配置や育てる作物を選定することやパネルを支える枠組みの組み立て方で一応はクリアされているようだが、一番の問題は、農地はどこも吹きっさらしで、砂やほこりが堆積しやすく、特に雪国では雪が積もる。太陽光パネルに堆積物が残ったままでは十分な機能を発揮せず、それを除去するとなれば、農家に膨大な余計な仕事が増えてしまう。泉代表は「農家の副収入になる」というが、割に合うだろうか?農家がこのことを知れば自分の畑に太陽光パネルを設置しようとは思わないはずだ。
「農家の副収入になる」にはまだ疑問が残る。他にも重要な問題は、壊れた場合や劣化して廃棄する場合はどうするかだ。太陽光パネルは災害が起こるたびに大破した様子が拡散されている。太陽光パネルには、鉛・カドミウム・セレンなどの有害物質が含まれていることが多い。壊れた太陽光パネルをそのままにしておくと、土壌に有害物質が流れ出し、畑の土壌汚染が起きる可能性も指摘されている。そうなれば畑は使い物にならない。また、経年劣化やこうした災害で使い物にならなくなった太陽光パネルの除去や廃棄は誰が行うのか。設置した農家が行うとなれば、一般住宅の屋根に設置するのとはわけが違い、かなりの費用が掛かる。
また費用の問題も、設置するには国の支援がまたあるかもしれないが、メンテナンスや廃棄の費用はどう考えるのか?東京都の太陽光パネル義務化では業者や施主に丸投げの様子だったが、先ほども述べたように、一般住宅の屋根に設置するのと農地に設置するのでは規模が違う。場所によってはメガソーラーに匹敵するところもあると思う。そういった管理を誰がするのか?総合的に考えて、本当に農家の副収入になるのだろうか?むしろリスクの方が大きいのでは?
泉代表はこの問題をどうクリアするか考えがあるのだろうか?結局は、反原発のための営農型太陽光発電推奨なのだろうが。
すべての問題がクリアされて、農家に負担がなく、環境に問題がなければ推奨するのもいいが、それは何年先の話だろうか…今は直近の問題の、国民の家計を苦しめる電気代の高騰について、どう対処するかに重きを置くべきなのではないか。即座に対応できるのは原発再稼働だ。何年先に実現するかわからない話で国民の目を逸らそうとするのはやめていただきたい。