石井参院議院運営委員長「岸田総理のウクライナ訪問の報告が遅い。国会軽視だ」と政府に苦言。事後報告でよかったのでは?指摘するなら情報管理の甘さでは?
岸田総理のウクライナ訪問を巡り、石井準一参院議院運営委員長が自身への報告が遅かったとして政府に苦言を呈したそうだ。
石井準一参院議院運営委員長は23日の同委理事会で、岸田文雄首相のウクライナ訪問の自身への報告が遅かったとして政府に苦言を呈した。
石井氏によると、磯崎仁彦官房副長官から首相のウクライナ訪問について連絡があったのは21日午後。「電撃訪問」は同日午前中に報道されており、石井氏は「対応が悪い。国会軽視だ」と指摘した。
首相や閣僚の外国訪問は、事前に衆参議運委理事会の了承を得る慣例があるが、今回は国会への正式な通告はなかった。
しかし、自民党の世耕弘成参院幹事長は「安全の問題もある。我々(国会)にもぜひ秘密にしてもらい、事後的に報告すればいい」と述べていた。
自民党の世耕弘成参院幹事長は12日のBSテレ東の番組で、岸田首相がウクライナを訪問する場合、国会の事前了承は不要との認識を示した。国会開会中の外遊には衆参両院の議院運営委員会理事会で了承を得るのが慣例だが、世耕氏は「安全の問題もある。我々(国会)にもぜひ秘密にしてもらい、事後的に報告すればいい」と述べた。
立憲民主党の安住淳国対委員長も、「国会が足かせになるようなことはすべきではない」「帰ってきた時には報告してもらうということを、ちゃんとやればいいと思う」と帰国後の国会への事後報告を承認していた。
安住氏は27日、記者団の取材に対し、「国会が足かせになるようなことはすべきではない」と述べ、事前承認を求めない考えを示した。
その上で、「帰ってきた時には報告してもらうということを、ちゃんとやればいいと思う」と述べ、国会に対して事後報告の形をとることが条件との認識を示した。
石井氏は自身に報告がなかったのにマスコミにすっぱ抜かれが事が不満だったのだろうか。おそらく、石井氏への報告後のマスコミ報道であれば問題視しなかったのではないかと考える。
国会軽視だと石井氏は述べているが、世耕氏も安住氏も報告は帰国後でいいと述べているから、政府の対応は間違っていないと考える。おそらく、ウクライナ到着前の報道は、政府にとっても予定外のことで、政府もあわてて石井氏に報告したのだろう。石井氏はせめて参院議院運営委員長の自分には報告して欲しかったという思いがあったのだろうが、隠密行動をとらなければいけない状況だったことは理解を示すべきだと思う。
本件について問題視すべきは、情報流出を徹底できなかったこと。このことに危機感を持つべきだろう。ウクライナ訪問を知る議員もしくはその関係者から漏れたのか、官僚から漏れたのか知らないが、隠密行動にならなかった以上、最も指摘しなくてはいけないのは情報管理の甘さだ。