カナダ議員団が訪台。議員団「台湾の問題はカナダの問題であり、カナダの問題は台湾の問題だ」
カナダの超党派議員団が台湾を訪問し、蔡英文総統と面会した。面会では台湾のTPP参加の支持を明かしたという。
議員団はカナダと台湾が経済や文化などの分野で緊密に協力していることを強調したうえで、訪台した理由を、民主主義と繁栄の維持と強化の方法を台湾に学びたいと述べた他、カナダ議会下院のジョン・マッケイ議員は「訪台したのは、台湾の問題はカナダの問題であり、カナダの問題は台湾の問題だと確認するためだ」と語ったという。
蔡英文（さいえいぶん）総統は12日、北部・台北市の総統府でカナダ議会下院のジョン・マッケイ議員率いる超党派議員団と面会し、台湾の環太平洋経済連携協定（TPP）加入に対する支持を呼び掛けた。
議員団は外交委員会や国防委員会、中国問題を扱う特別委員会に所属する超党派のメンバーで構成され、蔡氏は今回の訪台に対し、台湾の人々を代表して心からの感謝の意を示した。
蔡氏は、カナダとは経済や文化などの分野で緊密に協力していると強調。経済面では今年初めに投資の促進や保障に関する協定の話し合いが正式に始まったと語り、協定の調印を通じて双方のパートナー関係を深め、さらなる協力につなげたいと期待を寄せた。
また台湾とカナダは経済面で高度な補完性があると指摘。カナダはTPPの重要なメンバーだとした上で、台湾は高レベルの国際貿易ルールを順守し、さらなる成長と繁栄をつくり出す準備ができているとTPP加入への意欲を示した。
マッケイ氏は中国によるカナダへの浸透工作に言及し、危機意識を高め、脅威に直面している民主主義国家を団結させたと説明。今回の訪台を通じて民主主義と繁栄の維持と強化の方法を台湾に学びたいと述べた他、「訪台したのは、台湾の問題はカナダの問題であり、カナダの問題は台湾の問題だと確認するためだ」と語った。
台湾のTPP参加をカナダが後押しした。日本も台湾の参加を支持していて、また一歩台湾の参加が近づいたようだ。対して中国の参加は遠のいたとも言えよう。カナダは日本以上に対中姿勢を強めていて、オーストラリアや先日加盟を認められたイギリスも中国の参加反対に回ると予想されている。
中国が後進国を取り込もうと暗躍する中、先進国が台湾を支持する動きが目立ってきた（フランスは別だけど）。台湾の民主主義を守ることはそれだけ国際社会で重要だという表れだ。
「台湾の問題はカナダの問題である」という言葉に蔡総統も勇気づけられたようだ。
A pleasure to meet with the Canadian delegation led by @JohnMcKayLib & see a consensus on bolstering #Taiwan–#Canada ties. The words of Mr. McKay, “Taiwan's issues are Canada's issues” & vice versa, remind us to continue deepening our partnership to protect our shared values. pic.twitter.com/j6OFuIQDvc
— 蔡英文 Tsai Ing-wen (@iingwen) April 12, 2023