岸田総理、韓国側が望む「反省と謝罪」の言及なし⇒韓国野党は猛反発「反省も謝罪もなかった」
岸田総理の訪韓に伴い、韓国側は徴用工訴訟問題解決について日本の呼応(反省と謝罪)を期待していたが、岸田総理は「多数の方々が大変苦しい、悲しい思いをされたことに心が痛む」と述べ、過去の談話で示してきた「反省」や「おわび」の直接の言及はしなかった。
そして、3月に、尹大統領が訪日された際、私は、1998年10月に発表された、日韓共同宣言を含め、歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでいると明確に申し上げました。この政府の立場は今後も揺るぎません。尹大統領の御決断により、3月6日に発表された措置に関する韓国政府による取組が進む中で、多くの方々が過去のつらい記憶を忘れずとも、未来のために心を開いてくださったことに胸を打たれました。私自身、当時、厳しい環境のもとで多数の方々が大変苦しい、そして悲しい思いをされたことに心が痛む思いです。日韓間には様々な歴史や経緯がありますが、困難な時期を乗り越えてきた先人たちの努力を引き継ぎ、未来に向けて尹大統領を始め、韓国側と協力していくことが、日本の総理としての私の責務であると考えております。
引用元 日韓共同記者会見
尹大統領も「歴史認識問題は真心が大切であり、どちらか一方が相手に(謝罪を)要求するものではない」とも述べ、追加の謝罪を求めない意向を改めて示したが、韓国の野党はこれに反発。日本の対応は不十分だと批判した。
7日に訪韓した岸田文雄首相は尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領との共同記者会見で、日韓の最大の懸案となってきたいわゆる徴用工訴訟問題を念頭に「多数の方々が大変苦しい、悲しい思いをされたことに心が痛む」と述べた。歴代内閣の立場を踏襲するとした3月の前回会談から一歩踏み込んだ発言となったが、韓国野党は「反省も謝罪もなかった」との評価で、会談結果への批判を強めた。
尹氏は会見で、敗訴した日本企業の賠償金を韓国政府傘下の財団が支払うとする韓国政府の解決策について「方針は変わらない」と強調。「歴史認識問題は真心が大切であり、どちらか一方が相手に(謝罪を)要求するものではない」とも述べ、追加の謝罪を求めない意向を改めて示した。
これに対し、革新系最大野党「共に民主党」の報道官は首脳会談後の記者会見で「なぜ外交関係改善の前提が、歴史の放棄でなければならないのか」と猛反発。「国民の前で日本の立場を代弁する大統領の姿を見る韓国国民は実に惨めだった」と主張した。「心が痛む」発言についても、岸田首相が政府見解とは別の「私自身の思い」と述べた点に触れ「『個人の考え』と意味を狭めることにきゅうきゅうとした」と非難した。
韓国野党側の反応を見ると、政権が変わったら蒸し返す気満々なことがよくわかる。日本はそれを見越した外交を行っていかなければならない。
徴用工問題については韓国側は「強制連行」「強制労働」と主張するが、日本の主張は「募集工がほとんどで、日本人と同じ環境で労働していた」だ。こういった認識の溝を、関係修復を望んでいる尹政権の時に埋めておかなければ、政権交代が起きればすぐにひっくり返されるだろう。竹島問題についても同じくだ。韓国側はのらりくらりと実効支配を続けていくつもりだ。日本もいつまでも遺憾や抗議では竹島は返ってこない。これも尹政権の時に国際司法裁判所への付託を再提案し、実施までもっていかなくては竹島の韓国の実効支配は永久的なものとなってしまうだろう。レーダー照射問題についても同じくだ。
ここまでやった後に真の関係修復が成される。
ただ、今回の訪韓で岸田総理が歴史認識について新たな謝罪をせず、従来の立場を維持したことは評価できる。