日本テレビ、アメリカのアーティストから抗議!TBS、AIに岸田総理の音声で「明日解散します」と言わせてしまう!→倫理観はないの???
技術の進歩が著しいAI。その技術の進展に対して開発のあり方や規制のあり方がG7でも取り上げられた。
「広島AIプロセス」と呼ばれる実務者レベルでの作業部会が30日から始まる。注目を集めるAIだが、便利さはいうまでもないが、問題は使う側のモラルだ。
この使う側のモラルの低下と言わざるを得ない事態が発生している。それがメディアだ。新しい技術を取り上げるのは良いが、その使い方が大問題なのだ。
新しい技術を披露する前に、メディアは自らの劣化をどうにかするべきだ。
日テレには抗議が寄せられ、TBSはAIで悪ふざけ!
新しい技術が登場すると、それに真っ先に食いつくのがメディアだ。ただ報じるだけならいざ知らず、善悪の区別も付かずに新しい技術を使い、報道している。
日テレは画像生成AIを紹介したが、アメリカのアーティストから抗議される事態になっている。
アメリカでは、AIとその開発会社などから著作権侵害を受けたとして、アーティストらが集団訴訟を起こしている。
そのうちの1人、カーラ・オルティスさんが描いた絵について、番組内で、絵をAIがまねたものと比較するパネルを街の人に見せ、好みを聞いた。
(中略)
これに対し、18日ごろになって、オルティスさんが放送内容に気づいたとツイッターで怒りをぶつけた。日本語翻訳などの協力を得たとして、23日には抗議声明を出した。
抗議声明では、自らの絵が嘲られるような形になったとし、「番組の行為に深く傷つき戸惑っている」と批判している。この抗議声明に対して驚いたのが日テレの対応だ。何と放送後に企画趣旨などについて説明したというのだ。
自らの作品とAIの作品が比較されて良い気分がするアーティストなどいるわけがない。しかも、だ。放送ではAI作品が好みという声だけを紹介したというのだ。
日テレの呆れる報道だが、このような批判を浴びる報道を行なっているのは日テレだけではない。TBSも同様なのだ。
AI音声を特集した「ひるおび」では岸田総理の声に変換し、次のような報道をしたのだ。
司会の恵は「『G7サミット、うまくいきました』って言ってくださいよ」と宇内アナにリクエスト。すると、「G7サミット、うまくいきました」と、まるで岸田総理が話しているような音声がスタジオに流れた。そこで恵が「解散は秋ですか?」と尋ねると、ジャーナリストの鎌田靖氏が「明日解散します」と言うように提案。恵が「『明日解散します』だって、言ってほしいのは」と繰り返すと、宇内アナもそれに応じて、「明日解散します」という岸田総理のAI音声が、はっきりとオンエアされてしまった。
悪ふざけにもほどがある。やっていることのまずさに気がついたのか、番組内では「フェイクニュース」とのツッコミの声が上がったという。
このような使い方を報道して一体何の役に立つのか。メディアが自らフェイクニュースを生成できることを実証してどうするのか。
新しい技術が生まれ、便利になることは間違いないが、このような低質なメディアが紹介していては、新しい技術が本来目指していた目的と違ったところで技術が悪用されることは間違いない。
メディアには、いい加減自らの質の低さを自覚してもらいたい。