日本学術会議、新会員候補の名簿に任命拒否された6人含まず。6人については「政府に対し引き続き任命拒否の撤回を求める方針」
日本学術会議は岸田総理に推薦する新会員候補の名簿に、菅前総理からに任命を拒否された会員候補6人を含めなかったという。報道によると「学術会議はこの6人を「3年前の改選時の会員候補」とみなしており、政府に対し引き続き任命拒否の撤回を求める方針だ」ということらしい。
日本学術会議が作成した新会員候補105人の名簿に、菅前首相から3年前に任命を拒否された会員候補6人が含まれていないことがわかった。16日の総会で候補者名簿を承認する。学術会議はこの6人を「3年前の改選時の会員候補」とみなしており、政府に対し引き続き任命拒否の撤回を求める方針だ。
定員210人の学術会議会員の任期は6年で、3年ごとに半数が選出・任命される。現会員のうち105人の任期は9月末までで、任命拒否が明らかになってから初めての改選となる。
学術会議は6月29日の幹事会で、任命拒否された6人が入っていない新たな会員候補105人の名簿を決定した。今月16日の総会でこの名簿を承認したうえで、梶田隆章会長が岸田首相に推薦する予定。最終的には、岸田首相が任命の可否を判断する。
日本学術会議は今回から「より開かれた会員選考」を目指すとして、選考方法を見直した。前回までは、現会員が後任を推薦する方式だったが、今回は大学や経済団体などにも会員候補の情報提供を求め、選考したという。
一方、政府は、第三者でつくる「選考諮問委員会」が学術会議の会員選考に関与するとした法改正を目指したが、学術会議側の反発を受け、先の通常国会での関連法案の提出を見送った。近く、学術会議を国から独立した特殊法人などの民間法人へ移行させる案も含め、組織形態のあり方を検討する有識者懇談会を設置する。
日本学術会議はこれまで「不透明」と非難されていた会員選考について、SNSを通して会員選考について説明。
これまで進めてきた日本学術会議の会員選考について、国民の皆様にわかりやすくお伝えするため、「より開かれた会員選考」と題する望月副会長のメッセージを発出しました。
全体版のメッセージ動画は以下のYouTubeからご覧ください。https://t.co/EdWtnA9FiS pic.twitter.com/f9xqbyoikA— 日本学術会議広報 (@scj_info) June 30, 2023
しかし、日本学術会議については会員選考についてよりも、「必要か」「公的機関でなく民間にするべき」という意見がネット上でも非常に多い。任命拒否についても、国家公務員でありながら政府の決定を受け入れない姿勢が非難されて、「決定に従えないなら民間で自由にやるべき」という意見も多数あがっている。
本当に必要な組織なら寄付金や企業によって運営費は賄えるでしょう。