【平和記念式典】玉木代表「平和を願う子どもたちの演説の時さえも叫んでいた」「式典のときくらいは静謐な環境の下で…」
平和記念式典が6日行われた。広島市は式典を「原爆死没者の霊を慰め、世界の恒久平和を祈念するため、平和記念公園の広島平和都市記念碑(原爆死没者慰霊碑)前において、原爆死没者の遺族をはじめ、市民多数の参加のもとに平和記念式典を挙行しています。式典の中で広島市長によって行われる平和宣言は、世界各国に送られ、核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を訴え続けています。」(参考)と説明している。原爆死没者の霊を慰め、世界の恒久平和を祈念するための式典である。
しかし、その一方で、式典の会場周辺では毎年のようにデモ集会が開催され、反戦・反核のシュプレヒコールがあがっている。今年も例外なく反戦・反核を掲げる団体が集まりデモが行われた。参列した国民民主党の玉木雄一郎代表によると、平和を願う子どもたちの演説の時さえもシュプレヒコールは止まらなかったそうだ。
式典の最中、今年もシュプレヒコールが聞こえてきた。核抑止論の限界を訴える広島市長の演説の時も、平和を願う子どもたちの演説の時さえも叫んでいた。「戦争反対」と聞こえたが、まるで「平和反対」運動のよう。もうやめませんか。常識ある国民の共感は得られません。カッコ付き「リベラル」の限界。 pic.twitter.com/Bg4C3SN8Fo
— 玉木雄一郎(国民民主党代表) (@tamakiyuichiro) August 6, 2023
私が特に問題だと感じたのは、子どもたちが平和の誓いを述べる時も、シュプレヒコールが止まらなかったからです。子どもたちの核廃絶に向けた希望を汚すように感じたし、そもそも死者に対する敬意を欠いた行為は許容できません。8月は日本にとって特別の月。先人の魂と静かに向き合う月にしませんか。
— 玉木雄一郎(国民民主党代表) (@tamakiyuichiro) August 6, 2023
原爆死没者の霊を慰め、世界の恒久平和を祈念する式典を妨害するのであれば、たとえ反戦を訴えていても「平和反対運動」のように感じてしまうということだ。
一方では「子どもたちのメッセージのときは、シュプレヒコールは聴こえませんでした」という証言もネット上ではあったが、同じく参列した立憲民主党の泉健太代表は「かなり遠くの場所から何か耳に届く程度」だったと述べたうえで「黙祷の時間は無音でした」とSNSに投稿。
広島の式典中に、一時問題となっていた運動団体のマイク行動の音声。
様々な関係者のご努力によって、今年は「かなり遠くの場所から何か耳に届く程度」になっていました。
また黙祷の時間は無音でした。関係各位のご努力に感謝です。来年以降も静かな中に皆で平和を祈る式典となりますように。 pic.twitter.com/tElDe6v4wy— 泉健太🌎立憲民主党代表 (@izmkenta) August 6, 2023
黙禱以外はシュプレヒコールが止まなかったということだろう。しかし、現職の広島市議らは迷惑なデモであることを訴えている。
今年の原爆死没者慰霊式においては、子どもたちが平和への思いを話ししている最中も一部団体はデモを継続(昨年までは配慮していたようにも思ったが…)
慰霊式では終始デモ隊の声が聞こえていた… https://t.co/D2vRK2n0FO— 丸山幸一郎(広島市議会議員/安佐南区) (@maru_ko_enkai) August 6, 2023
平和記念式典の左派デモ騒音問題について、「何か耳に届く程度」とは、都合の悪い声は聞こえないようですね。問題の矮小化はダメでしょう。デモ団体に忖度しているのバレバレ。#原稿の日 #デモ騒音問題 https://t.co/EQ4SeimqiF
— むくぎ太一(広島市議会議員/安佐南区) (@mukugi_taichi1) August 6, 2023
実際に音が大きかろうと小さかろうと、式典に合わせデモ集会が開かれたのは事実。丸山氏の投稿内には「私は慰霊式の最中に慰霊式を妨害する行為を非難しているのであって、政府に対する批判をすることを否定しているわけではないが、デモを行う自由はあるというが良識の範囲で慰霊式を妨害する行為は慎むべきではないかと思う」とあるが、まさにその通りだと思う。
ネット上ではデモについて、賛否意見が割れていて、「式典くらいは静かに」「慎むべき」という一方で「デモは自由だ」「シュプレヒコールは権利」という声もあがっていた。
面白いのが立憲民主党の議員たちの反応だ。多くの議員らが玉木代表の投稿に噛みついた。
「平和反対」って何ですか?カッコ付き「リベラル」の限界って?国民民主党って、そういう政党ですか? https://t.co/hI7Bl23eqe
— 杉尾ひでや 参議院議員 長野県選出 (@TeamSugioHideya) August 6, 2023
私自身は式典に静かに参加するタイプですが、一方で、式典の進行に邪魔にならない範囲で会場の外で叫ぶ人が居ても構わないしそれは自由だと思います。自らの感覚で、他人を「カッコ付き『リベラル』」などと断罪し、本来自由な行為を非難する方が、私はずっとリベラルから離れた在り方だと思います。 https://t.co/e6hmq82HIA
— 米山 隆一 (@RyuichiYoneyama) August 6, 2023
追悼式典でシュプレヒコールは(殆ど)聞き取れなかったとの証言も複数あるようだが、いずれにしても、「集団的自衛権行使の政府の合憲根拠」、「反撃能力の憲法適合性」などについて国会で全く追及をしていない玉木代表には、そもそも、「安らかに眠って下さい… https://t.co/JqQAJE66pG
— 小西ひろゆき (参議院議員) (@konishihiroyuki) August 6, 2023
「カッコ付き「リベラル」の限界」と言われたのが癪に障ったのだろうか。他にも立憲民主党の議員らが絡んでいる。
デモは自由だ、シュプレヒコールは権利だと主張するのは自由だが、時と場所を選べないかと言うことだ。せめて式典くらいは粛々と開催されて欲しいというのが、広島市民はじめ多くの人が感じていることだと思う。