政府、WTOに反論書面を提出「輸入停止措置は全く受け入れられない」
福島第一原発の処理水の海洋放出を受け、中国が日本産水産物の輸入全面停止をWTOに通知。これに対して日本政府は反論する書面をWTOに提出。
書面では「輸入停止措置は全く受け入れられるものではなく、即時撤廃を求める」と反論し、「福島第1原発が年間に放出するトリチウム量は、例えば中国の秦山原子力発電所から放出されるトリチウム量の約10分の1である」とも指摘したという。
松野博一官房長官は5日の記者会見で、東京電力福島第1原発処理水の海洋放出を巡り、岸田文雄首相が6日から出席する東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議と20カ国・地域(G20)首脳会議で科学的根拠に基づいて説明し、各国に理解を求めると強調した。
中国が日本産水産物の輸入停止を世界貿易機関(WTO)に通知したことに対し、反論する書面をWTOに提出したと説明。日中両国が締結している「地域的な包括的経済連携(RCEP)協定」に基づき、中国側に討議を要請したと明らかにした。
福島第一原発の処理水の海洋放出を受け、中国が日本産水産物の輸入を全面停止したことについて、外務省は4日、WTO(世界貿易機関)に対し、「輸入停止措置は全く受け入れられるものではなく、即時撤廃を求める」などとする書面を提出した。
外務省によると、中国政府は、8月31日に、緊急措置として日本を原産地とする全ての水産品の輸入を停止することを決定した旨をWTOに通報していた。
これに対し、日本政府は4日、「中国が通報した措置は、日本にとって全く容認できないものである」と反論し、「中国に措置の即時撤廃を求めており、引き続き求めていく」などとする書面を、WTOに提出した。
書面では、処理水の海洋放出後のモニタリング結果について、「海域の様々なモニタリングポイントにおけるトリチウム濃度レベルが、放出放出基準より大幅に低いことを明確に示している。また、放出は計画通りに実施されており、現在までに問題が発生していないことも示している」などと記し、放出の安全性についてあらためて説明している。
また、「福島第1原発が年間に放出するトリチウム量は、例えば中国の秦山原子力発電所から放出されるトリチウム量の約10分の1である」とも指摘した。
ネットの反応
中国はTPP(環太平洋連携協定)への参加を申請しているが、国際的な取り決め・ルールを平気で逸脱するような国がTPPに参加することは難しいだろう。
貿易面での中国依存はリスクが大きく、これを機に日本は中国とのデカップリングを進めていくべきだ。
単純計算では中国・香港の禁輸措置で水産物輸出額は4割の落ち込みとなるが、日本が中国・香港以外の販路を開拓・拡大することができれば、その影響を最小限に食い止めることができる。
日本国内のスーパーなどにも、どんどん国産品を売って、海外も新しい取引先を見つけたらいい。
私はスーパーでも、サバや鮭は外国産かいますが、なるべく国産品を普段から購入してるので、国産品が増えると嬉しいです。