【元慰安婦訴訟】ソウル高裁、1審判決を取り消し日本政府に賠償命じる⇒上川外相「韓国は国際法違反の是正を」
韓国人元慰安婦が日本政府に損害賠償を求めた裁判で、ソウル高裁は23日、「国際慣習法上、日本に対する韓国の裁判権を認めることが妥当だ」とした上で、「当時、慰安婦動員過程で日本政府の不法行為が認められる」として、1審判決を取り消し、日本政府に請求金額全額の支払いを命じた。韓国人元慰安婦が、日本政府に1人当たり約2300万円の損害賠償を求めた裁判で、1審では、主権国家は他国の裁判で被告にはならないとする、国際慣習法上の「主権免除」を適用し、元慰安婦の訴えを却下していた(参考)。
判決を受け、上川外相は23日、「国際法と日韓両国間の合意に明らかに反するものであり、極めて遺憾。断じて受け入れることはできない」などとする談話を発表し、さらに、「韓国に対し、国家として自らの責任で直ちに国際法違反の状態を是正するために適切な措置を講ずることを改めて強く求める」とした(参考)。
(出典 外務省 公式YouTube)
日韓合意で「完全不可逆的に解決」としたのは何だったのだろうか。ネット上では「だから言わんこっちゃない」といったコメントが多くあがっている。それはそうだろう。元徴用工の問題と日韓関係の改善のために、日本側がどれだけの譲歩をしてきたか。煮え湯を飲まされた日本国民から不満の声があがるもの無理はない。
友好的なのは尹政権だけで、野党は勿論だが、司法も国民も相変わらず反日精神が根強いのだということが再確認できた。北朝鮮や中国に対する安全保障上の連携は必要だが、それ以外のことは分けて考えなければいけない。
ただ、今回の川上外相の対応にはある程度の評価があがっている。これまでの日本の対応は「解決済みの案件」と突っぱねてきた。これはこれで当然の対応だったと思うが、川上外相は「国際法違反」と明確に非難している。日韓両政府が融和ムードの中、緊張感を持たせる意味では良い発表だったと思う。できればこれを機にレーダー照射、竹島問題を再び議論に取り上げるべきだ。出来るならホワイト国の見直しや通貨スワップ協定の再考まで行って欲しいが、それは難しいのだろうか。しかし、相手が日韓合意のちゃぶ台返しをした以上、日本が関係を考え直しても文句を言われる筋合いはない。
上川外相は韓国政府に是正措置を求めているが、実行されなかったら日本も韓国との関係を考え直すべきだ。