国民民主党の補正予算案賛成方針に、泉代表「魂まで売ってしまったらおしまい。ミイラ取りがミイラになる」
国民民主党は、ガソリン税の一部を引き下げる「トリガー条項」の凍結解除について、与党と協議することを理由に2023年度の補正予算案に賛成することを決めた(参考)。補正予算案を巡っては日本維新の会も賛成を表明。野党からは国民民主党と日本維新の会が賛成する様子。
すると、立憲民主党の泉健太代表が国民民主党に対し「魂まで売ってしまったらおしまい。ミイラ取りがミイラになる」と訴えたという。
こうした動きに関し立憲の泉代表は、24日の記者会見で、補正予算案に反対の立場を表明した上で、トリガー条項の凍結解除をめぐる国民民主党と与党の対応について、「取り引きをしないと政策は実現しないのか」と疑問を呈した。
さらに国民民主党に対しては「その取り引きが国民から評価を受けるかどうかだ」と指摘した上で「魂まで売ってしまったらおしまいで、その取り引き以降、(与党に)取り込まれてしまったらミイラ取りがミイラになる」と警告した。
さらに、泉代表は「国民民主党の補正予算案賛成を連合は承知していないはず」としたうえで「今回の国民民主の考え方、対応、行動についてどう思うかということをお互いに話し合わなければならない」と述べたようだが、まるで連合に言いつけてやると訴えているような印象を受けた。
そもそも国民民主党がどういう立ち回りをしようが、いちいち立憲民主党に指摘をされるいわれはない。何かしらの政策協定や連携合意を結んでいれば話は別だが、国民民主党と立憲民主党の関係は支持母体が共に連合というだけだ。
国民民主党は国民の生活がよくなるためなら、与党との連携も辞さないと、是々非々のスタイルを貫いている。泉代表は「取り引きをしないと政策は実現しないのか」と述べているが、ガソリン税の一部引き下げを進めるなら補正予算案に賛成するというのは立派な交渉だと思う。
立憲民主党よりは規模は小さいながらも、国民民主党の方がよほど現実的に考え、国民目線に立っているのではないだろうか。
2023年度補正予算案は24日昼の衆院予算委員会で、自民、公明、日本維新の会、国民民主各党の賛成多数で可決された。