福島県議が「Fukushima water」表記の報道を議会で問題視「福島の水は全て危ないという印象を与えてしまう。許される表現ではない」⇒日本メディアの英語版も使用していた
英語版報道で福島第1原発処理水を「Fukushima water」と表記していることについて、自民党の渡辺康平福島県議が議会で「福島の水は全て危ないという印象を与えてしまう。許される表現ではない」と問題視した。
東京電力福島第1原発処理水を「Fukushima water」と表記する英訳版の報道は、福島県内でも波紋を広げている。平成23年の原発事故以降、風評被害の払拭に取り組み、英訳報道の問題を県議会で取り上げた渡辺康平福島県議は「福島の水は全て危ないという印象を与えてしまう。許される表現ではない」と問題視。県は報道機関に注意喚起すべきだと強調した。
処理水の科学的安全性について国内の理解は広まっている。各国政府に対しては外務省が時間をかけて丁寧に説得してくれている。ただ報道に無理解や偏見が根付いている。
(出典 福島県議会公式Facebook)
内堀雅雄知事も遺憾を表明していた。
「海外向けの一部の報道機関から福島県に対する風評や差別を助長する恐れのある表現がなされた。対応を検討していく」
福島県の内堀雅雄知事は25日の記者会見で、処理水を「Fukushima water」と表現する報道をこう批判した。
驚くことに、海外メディアだけでなく、一部の日本メディアの英語版も「Fukushima water」と表現しているというのだ。
国際原子力機関(IAEA)や日本政府は処理水の英訳表記を「ALPS treated water」(多核種除去設備《ALPS》で処理された水)などとしているが、報道機関によって表記はバラバラだ。
読売新聞英語版は22日、毎日新聞英語版は11月26日にそれぞれ「Fukushima water」の見出しで記事を配信した。産経新聞の記事などを掲載する英語ニュース・オピニオンサイト「JAPAN Forward」も7月5日配信記事の見出しに使っている。
該当するメディアは猛省し、即座に対応すべきだ。日本国内では理解が進んでいるが、海外はそうではない。簡単に見出し表記に釣られネガティブなイメージを持つだろう。そして、その先は風評被害だ。外務省が懸命に各国に安全性を訴えていても、日本のメディアが足を引っ張っていることになる。