被災地で窃盗被害相次ぐ。被災者の足元を見る悪党商法も
能登半島地震で被害を受けた被災地で、住民が避難している住宅から窃盗が相次いているという。まさに火事場泥棒だ。
戸が閉まらず窓ガラスも割れたままの家屋が多く、住民からは「気を付けたいがどうしようもない」と心配の声が漏れる。警察はパトロールなどを実施し、警戒を強めている。
珠洲市内の避難所にいる60代男性は、県外に避難した人に頼まれて家の様子を見に行くと、照明がついたままで室内からテレビかラジオの音が聞こえたという。男性は「頼まれたけど、『誰かいるのかな』と不審に思いつつ引き返した。別の日にもう一度行ってみたらテレビとラジオがなくなっていた」と話す。
同じ避難所に身を寄せる別の男性は「家に残してきた家財道具や大事な物などは気がかりだが、家が崩れるのが怖くて取りに入れるような状況じゃない」と首を横に振る。「避難所にいるのは高齢者で、自主的に見回りをするのも難しい」と語った。
別の避難所に身を寄せる60代男性は、地震発生から3日目に窃盗被害に遭った。「避難所の炊き出しに使うために、日本酒を何本か玄関に置いていたらなくなっていた」と憤る。
こういった火事場泥棒だけではなく、被災者の足元を見る「悪徳商法」も蔓延っているという。県によると、「9日時点で、住民が屋根の修理やブルーシートの設置などを巡り高額な代金を請求されたケースが9件あった。国民生活センターによると、「能登半島地震の義援金を集めている」といった不審な電話の相談も全国から寄せられているとし、注意を呼び掛けている」そうだ。
東日本大震災でも、火事場泥棒と悪徳商法は問題視されたが、今回の災害でも発生してしまった。東日本大震災の時の火事場泥棒については、中には善意のボランティアに紛れ込んでいたという話もあった。被災地対応で余裕はないと思うが、警察や市民パトロールの強化をしなければ防ぐことは容易でないだろう。本当に許されない行為だ。
悪徳商法については、合意のもとで契約したのでは違法とは言えない場合もある。しかし、中には詐欺まがいの商法もあるはず。これらについては、自治体がしっかりバックアップし、おかしな契約を交わさないよう呼びかけることが必要だ。
こういった災害時の悪質な窃盗や詐欺まがいの行為は、通常より、より重い罰を与えて欲しい。
ネットの反応
はっきり言って卑劣です。
ここまで堕ちて自身が恥ずかしくないのでしょうか
さらに言えばこのような有事の際に便乗する犯罪について何とか取り締まる方法を模索すべきだと思います。
ナンバープレートが見えない車もうろついてました。
それらは善意のボランティアに混じって被災地に入り込みます。
県外ナンバーで支援に来た車や住民で、他県ナンバーの車に乗っている人もいるかもしれないので、それらの車は身分証や役所発行の許可証の提示を求めるようにする。
が、空き巣が心配で環境の整わない避難所に残ったために体調を崩すのでは、元も子もない。現地に留まっている被災者は心身共に限界だろう。まず二次避難所に移って、少しでも気力・体力を維持して欲しい。家財を盗まれるのと健康を害するのでは、健康を害する方がずっとマイナスが大きい。