国民民主党が候補者の公認内定取り消し。高橋氏「ラウンジで働いていた過去があるからです」と訴えるも、玉木代表「法令に抵触するおそれのある事実が明らかに」
国民民主党が、衆院東京１５区補選に擁立予定だった高橋茉莉氏の公認内定を取り消した。
高橋氏によると「理由は、ラウンジで働いていた過去があるからです」とのことだが、玉木雄一郎代表は「法令に抵触するおそれのある事実が明らかになりました」とした上で「国民民主党はラウンジ等に勤務していたことで出馬辞退を求めるようなことはありません」と説明。
「法令に抵触するおそれ」については、高橋氏は過去に生活保護を受給していた時期があり、ラウンジ勤務の時期と重なっていた可能性があり、生活保護の不正受給が指摘されている。
国民民主党は25日、衆院東京15区補選（4月16日告示、28日投開票）の公認候補予定者だった元フリーアナウンサー高橋茉莉氏（27）について、同日付で公認内定の取り消しを行ったことを明らかにした。
高橋氏は25日、自身のX（旧ツイッター）を更新し「党から『立候補を断念しろ』と言われ、涙をのんで引き下がることに致しました。理由は、ラウンジで働いていた過去があるからです」と記したが、同党の玉木雄一郎代表はXで、高橋氏について「法令に抵触するおそれのある事実が明らかになりました」とした上で「国民民主党はラウンジ等に勤務していたことで出馬辞退を求めるようなことはありません」と反論。異例の泥仕合となっていた。
高橋氏は、柿沢未途氏（自民党離党）の辞職に伴う同補選への出馬表明会見を8日に行ったばかりで、この時に生活保護の経験を語った。25日のXには「多額の返済が長期に残らないよう、1日でも早く返したいという気持ちが強く、一時期ラウンジで働きました」「それが悪いこととして立候補できないのであれば、『底辺で頑張る女子は一生チャレンジすら許されない』のでしょうか」と投稿した。「確定申告を毎年しており、年金など税金は問題ありません」とも投稿していたが、生活保護の期間がラウンジ勤務に重なり、もし報酬を得ていた場合、生活保護費の不適切受給に当たる可能性を指摘する声が、ネット上で出ていた。
東京15区の我が党の公認候補予定者に関し、法令に抵触するおそれのある事実が明らかになりましたので、明日10:30から選対責任者が会見を開き説明します。なお、国民民主党はラウンジ等に勤務していたことで出馬辞退を求めるようなことはありません。ご心配とご迷惑をおかけして申し訳ありません。
— 玉木雄一郎（国民民主党代表） (@tamakiyuichiro) February 25, 2024
生活保護の不正受給の可能性が指摘されているが、国民民主党はしっかり身辺調査をしたうえで判断したのか、それとも疑惑のある人物を公認できないという判断なのか。また、「法令に抵触するおそれのある事実」というのが、不正受給なのか、他のことなのか、会見で明らかになるだろう。
もし当選した後に事実が発覚し、当選⇒即辞任になったら目も当てられない。賢明な判断だったと思う一方で、政治資金問題が騒がれている中、敏感に対応したのだろう。
いずれにしても、国民民主党は衆院東京５区を最重要選挙区にしていただけに痛いだろう。