衆院、一部文書ペーパーレス化は合意も、タブレット端末の議場持ち込みは「品位欠ける」と合意に至らず⇒玉木代表「ヤジの方が品位に欠けるのでは?」
衆院議院運営委員会の与野党各会派代表者による、国会のデジタル化を目指す検討会で、一部文書をペーパーレス化することで合意した。一方で、タブレット端末の本会議場での使用などは合意に至らず、引き続き協議するとのこと。
衆院議院運営委員会の与野党各会派代表者は5日、国会のデジタル化を目指す検討会の第2回会合を国会内で開き、請願内容を議員に周知する文書と各委員会の議事経過報告書をペーパーレス化する方針を確認した。年間約1200万円の印刷費削減につながると試算している。一方、タブレット端末の本会議場での使用などは合意に至らず、引き続き協議する。
5日の検討会では文書のペーパーレス化に加え、委員会の海外視察に関し、安全確保に支障がない範囲で行き先や目的などを衆院ホームページで事前に公開することでも一致した。
検討会はこのほか、本会議場でのタブレット端末やスマートフォンの使用解禁、オンラインでの参考人質疑も検討しているが、5日は結論を持ち越した。本会議場での通信機器使用に関しては、自民党が「品位」などを理由に否定的な立場を示し、共産党も慎重姿勢を崩さなかった。オンラインでの参考人質疑は、共産が難色を示した。
中略
検討会メンバーでもある維新の遠藤敬国対委員長は5日、「タブレットを持っていることが品が悪いというのはよく分からない。まずは、本会議の登壇者についてはタブレットを使えるようにしていきたい」と記者団に語り、自民などに理解を求める考えを示した。
「本会議でのタブレット使用」は国民民主党が提案したようで、玉木代表は「品位に欠ける」との指摘を受け「ヤジの方が品位に欠けるのでは?」とコメント。
国民民主党から提案した「本会議でのタブレット使用」は品位に欠けるとして却下。ヤジの方が品位に欠けるのでは?
●国民民主党からの意見
①オンライン審議の推進
②本会議でのタブレット使用
③配布資料ペーパーレス化
④院内全室へのWi-Fi完備
⑤本会議採決の押ボタン化 https://t.co/RnAA7i9hDm— 玉木雄一郎(国民民主党代表) (@tamakiyuichiro) March 5, 2024
確かに、NHKが放送する国会中継では野次はそれほど気にならないが、YouTubeなどで配信されている動画では、ヤジで質疑が聞こえないほどひどい時がある。品位を語るなら議員の野次についても対応すべきだ。
玉木代表は提案した経緯を説明。
「本会議でのタブレット使用」はダメとの投稿が思いのほかバズって驚きましたが、私が認めてほしいと以前から訴えているのは、登壇して原稿を読むときのタブレット使用です。原稿自体iPadで書いてますし、スクロール機能も使えば時間もピッタリにおさめることができます。なぜ品位に欠けるのか疑問。 https://t.co/fvbNTdQx4i
— 玉木雄一郎(国民民主党代表) (@tamakiyuichiro) March 6, 2024
個人的には賛成だ。タブレットを使いたい人は使い、従来の紙の資料で登壇したければそうすればいいと考える。
玉木代表の訴えに「相変わらず永田町は古いですね」「地方議会でも始まった所があるので国会でもやっていただきたい」「これじゃあ世界に遅れるわけだ」「なぜ本会議でタブレット使ったら品位の問題がでるかわからないです」などといったコメントが投稿されていた。
反対した議員らは、もしかしたらタブレットとスマートフォンを同じものと考えているのではないだろうか。
せっかくデジタル庁を設け、デジタル大臣を就任させているのだから、もっと国会議員にデジタル化の認識について周知させる必要がありそうだ。