泉代表、戦闘機輸出に反対「日本の武器が世界各国で人を殺すために使われることは避けるべきだ」「なし崩し容認はまずい」
日本と英国、イタリアの3カ国が共同開発する次期戦闘機の第三国輸出を巡り、与党内では公明党が慎重姿勢を崩さず、与党協議は2月末までに結論が出せず、3月に持ち越された。
そんな中、立憲民主党の泉健太代表が第三国輸出に反対する考えを示した。
ラジオ日本の番組で「日本の武器が世界各国で人を殺すために使われることは避けるべきだ」と述べた。
自民、公明両党は防衛装備移転三原則の運用指針見直しの一環として、次期戦闘機を含む国際共同開発した完成品の第三国輸出を巡り、可否を議論している。
泉氏は「なし崩し的に(容認に)なるのはちょっとまずい」と強調。「(ロシアと交戦中の)ウクライナも日本に攻撃型兵器を求めるより、日本(の事情)を理解して民生支援を要請してきている」と語った。
辻元清美参院議員も国会で「人を殺す武器を輸出する国にしたいのか」と岸田総理に迫っていた。泉代表と辻元氏の意見が合致しているので立憲の方針なのだろう。しかし、6日の読売新聞の報道によると「政府・自民は第三国輸出容認について対象を次期戦闘機に限り、輸出相手国から紛争当事国を除外することで公明の理解を得たい考えだ。自公は近く政調会長会談を開き、輸出相手国に求める適正管理のあり方などの細部を詰める。」とのこと(参考)。簡単に言えば相手をしっかり吟味するということだ。もし、第三国に輸出することになれば重要なことだ。
国益の点でも、岸田総理は辻元氏の訴えに「より市場が大きくなることから重要だ」と反論して、公明党議員からの質問に対しては「英伊と同等に貢献しうる立場を確保することが、我が国の国益である」と述べた。
この点については、自民党の小野寺五典元防衛相と河野克俊元統合幕僚長がテレビ番組で対談し「小野寺氏は、日本が第三国への輸出ができない場合について、「技術が取られるだけで将来の日本に禍根を残す」と指摘し、「早く結論を出すことが大事だ」と訴えた。河野氏は「日本が何もしなければ世の中が丸く収まるという時代は過ぎた」と述べ、日本が積極的に国際社会に関与するべきだとの認識を示した。」とのこと(参考)。国益を損なうどころか、信用を失うことに繋がると指摘している。
一方で、日本維新の会は、「防衛装備品の第三国輸出や、経済安全保障上の機密情報へのアクセスを有資格者に限る「セキュリティー・クリアランス(SC)」制度に関する政策協議を行う方向で調整に入った」という(参考)。
国民民主党は今のところ態度を明らかにしていないようだ。
共産党や社民党は言うまでもないだろう。
与党でも温度差があるように、野党にも温度差があるようだ。
ネットの反応
泉代表は世界情勢を直視すべきだ。真面目に新聞ぐらい読んだら何が起きているのか分かると思う。
日本が売っちゃダメって言ってるから売れない、だとこれから先の共同開発、全部日本は排除しよって話になる。
一般の方々の方が、泉代表よりも国際情勢をよく見ているのでは?と思ってしまった。