【静岡県知事選】元総務官僚・大村氏と、前浜松市長・鈴木氏の一騎打ちか?両氏ともリニア「推進」の立場を表明。しかし、川勝知事も「リニア推進」を公言していただけに…
静岡県の川勝平太知事の辞職に伴う知事選について5月9日告示、同26日投開票日と、静岡県選挙管理委員会は日程を決めた。候補者については、元総務官僚の大村慎一氏と、前浜松市長の鈴木康友氏が出馬を表明し準備を進めていて、出馬に意欲を示していた立憲民主党の渡部周衆院議員は、泉健太代表の慰留を受けて出馬しない意向を表明した。
これを受け現段階では大村氏vs鈴木氏の一騎打ちと見られている。
そして、注目されるのがリニアについてだが、大村氏は「基本的に推進していく」と明言したという。
静岡県知事選に出馬を表明している元総務官僚の大村慎一氏(60)が15日、静岡市内で記者会見し、基本政策を発表した。リニア中央新幹線についてはこれまで態度を明確にしてこなかったが、この日は「基本的に推進していく」と明言した。
大村氏は、リニアが開通すれば東海道新幹線の利便性が上がるため「静岡県にもメリットがある」と指摘。加えて、大きな災害が起きた際に人や物流の代替の鉄道網があることの重要性を挙げた。
一方の鈴木氏も推進の立場を表明。
リニア中央新幹線を巡る問題について「(実現すれば)東海道新幹線の利便性が上がる。推進のスタンスは変わらない」とした上で「水資源と南アルプスの生態系保護という課題との両立を図りながら進める。できない理由ではなく、どうしたらできるかを考えたい」と前向きな姿勢を見せた。
どちらが当選してもリニアは推進されるのか?と思いたいが、なんせ川勝知事も表向きには「リニア推進」を公言していただけに、しっかりと注視する必要がありそうだ。大村市の「“基本的に”推進」と鈴木氏の「水資源と南アルプスの生態系保護という課題との両立を図りながら進める」がどうも引っかかる。杞憂であればいいのだが。
大村氏は県中部の経済界の一部、鈴木氏は県西部の経済界の一部から支援を受けている(参考)とのことで、一部の県民は県西部の経済界のドンの存在を危惧している。なぜなら川勝知事を支えてきたからだ。
川勝知事が辞めたからと言って「リニアが推進される」と、諸手を挙げて喜ぶにはまだ早そうだ。