電事連、G7声明受け「電力の安定供給に石炭火力発電は必要で、二酸化炭素(CO2)の排出を抑える施策と併せて活用すべき」
イタリア・トリノでの先進7カ国(G7)気候・エネルギー・環境相会合は、二酸化炭素(CO2)の排出削減対策が講じられていない石炭火力発電を2035年までに段階的に廃止することで一致した。
これについて、電気事業連合会の林欣吾会長は「電力の安定供給に石炭火力発電は必要で、二酸化炭素(CO2)の排出を抑える施策と併せて活用すべき」と訴えた。
電気事業連合会の林欣吾会長(中部電力社長)は2日までに共同通信のインタビューに応じ、電力の安定供給に石炭火力発電は必要で、二酸化炭素(CO2)の排出を抑える施策と併せて活用すべきだと訴えた。安全確保を前提に原発を再稼働させる必要性も強調した。
石炭火力の活用は、先進7カ国(G7)がCO2排出削減対策のなされていない石炭火力について2035年までの廃止に合意したことに関連して言及した。石炭火力は現在、国内発電量の約3割を占めており、林氏は「なくすことは危険で、安定供給に問題がある」と指摘。環境対策として、燃焼時にCO2が出ないアンモニアなどを燃料に混ぜる手法や、発電所から放出されるCO2を回収して地下に埋める技術の活用を例示した。
電力の安定供給と脱炭素の両立を念頭に、再生可能エネルギーや原子力を含めた電源の多様化が必要だとも指摘。経済産業省が近く開始するエネルギー基本計画の改定議論において「原発の新増設をうたっていただきたい」と要請した。
「石炭火力発電を2035年までに段階的に廃止」だけが取り上げられてネット上では騒がれているようだったが、これはメディアが「石炭火力、2035年廃止で合意 G7声明」などと報じているからだ。重要なのは「排出削減対策が講じられていない石炭火力発電」が廃止されるというところだ。日本は「CO2を出さない火力発電」を目指している。そして、この技術は世界からも注目されている。
「再生可能エネルギーや原子力を含めた電源の多様化が必要」とあるが、資源に乏しい日本にとって、電源の多様化こそが生命線だ。
ネットの反応
「なくすことは危険で、安定供給に問題がある」
正論です。
【共同通信】電力の安定供給に石炭火力は必要https://t.co/WzmikUqjY3
— 小林鷹之 (@kobahawk) May 4, 2024
至極真っ当な見識。
日本のようなエネルギー資源に乏しい国は、原子力・化石燃料・水力など再エネのベストミックスが結局一番。
“脱⚪︎⚪︎”とか、“⚪︎⚪︎⚪︎100%化”とか、もうやめろっつーの。。https://t.co/SJ79Tm1Igg
電力の安定供給に石炭火力は必要 電事連、原発再稼働も訴え— 石川和男(政策アナリスト) (@kazuo_ishikawa) May 3, 2024