台湾有事を想定した先島諸島の住民避難。各県知事が政府案を了承
台湾有事を想定した政府の対応が動きを見せた。
台湾有事などを想定した先島諸島の住民の避難について、「政府案では石垣市の住民を山口、福岡、大分、宮古島市は福岡と熊本、宮崎、鹿児島で分担して受け入れ竹富町や多良間村、与那国町についても九州3県が避難先となります」とのことで、出席した各県知事は政府案を了承したとのこと。
政府は6月3日、台湾有事などを想定した先島諸島の住民の避難について、初めて具体的な受け入れ先を示しました。
6月3日に開かれた九州知事会には山口県も出席し、この中で政府は台湾有事などを想定した宮古・八重山地域の5市町村の住民避難の受け入れ先を示しました。政府案では石垣市の住民を山口、福岡、大分、宮古島市は福岡と熊本、宮崎、鹿児島で分担して受け入れ竹富町や多良間村、与那国町についても九州3県が避難先となります。
▽九州地方知事会会長 河野俊嗣 宮崎県知事:
「今回、割り振りというか具体的な名前が出たのは初めて」出席した各県の知事は政府案を了承しました。政府は台湾有事などの際に避難の対象となる住民や旅行者の数を約12万人と見込んでいて、各県は連携し今年度中に受け入れに関する初期計画の作成に取り組む方針です。
林官房長官は記者会見で「九州、山口各県には今年度、避難当初の1カ月を想定とした初期的な計画を作成してもらうことになる。政府としては各県としっかりと連携しつつ、引き続き国民保護の取り組みを推進していく」と語ったという(参考)。
また、河野知事は会議後の記者会見で「我が国をとりまく安全保障環境は大きく変化しており、使命感を感じた。検討すべき課題は多いが、計画を作り肉付けしていくスタートという思いを会議で共有した」とも述べたという(参考)。
勿論、台湾有事が杞憂に終わるに越したことはないが、最悪の事態を想定しておくのは政府の役割だ。これについて沖縄県の玉城デニー知事のコメントが今のところ発表されていないが、まさか批判などしないだろう。