中国軍機が領空侵犯で自衛隊がスクランブル。今の自衛隊法では。。。⇒こんな時でも訪中する日中友好議員連盟
26日、中国軍の情報収集機が長崎県の男女群島沖の日本領空を侵犯し、航空自衛隊がスクランブル発進をした。
防衛省統合幕僚監部は26日、同日午前11時29分から同31分にかけ、中国軍のY9情報収集機1機が長崎県の男女群島沖の日本領空を侵犯したと発表した。同省によると、中国軍機による領空侵犯を確認したのは初めて。航空自衛隊の戦闘機を緊急発進させ、警告などの対応をした。
領空侵犯を受け、外務省は同日、岡野正敬事務次官が中国の施泳駐日臨時代理大使を同省に呼び、「極めて厳重に抗議するとともに、再発防止を強く求めた」と発表した。中国側は「本国に報告する」と応じた。
防衛省によると、中国軍機は同日午前10時40分ごろから男女群島付近で旋回を始め、約2分間、領空侵犯を行った。午後1時15分ごろに同群島付近での旋回を終え、大陸方面に飛行した。
航空自衛隊はF15戦闘機とF2戦闘機を緊急発進(スクランブル)させ、直ちに領空から退去するよう警告した。武器使用はなかった。
8月23日~24日、東シナ海及び太平洋において領空侵犯のおそれがあったため、空自南西航空方面隊の戦闘機が緊急発進し、対応しました。防衛省・自衛隊は、引き続き、我が国の領域と国民の皆様の平和な暮らしを守るため、24時間365日、対応に万全を期していきます。※写真は資料画像… pic.twitter.com/T3CSwFC8ix
— 防衛省統合幕僚監部 (@jointstaffpa) August 26, 2024
ネット上では「撃墜できないのか」と言う声もあり、尖閣諸島周辺での挑発などが続いていることもあり、皆さんの気持ちも察するが、国際法的にも武器使用をするまでは手順がある。
領空侵犯機に対する国際法に基づいた処置は、以下のとおり段階的に行う。
航空無線による警告
軍用機による警告
軍用機による威嚇射撃
強制着陸
撃墜(ただし無防備な民間機への攻撃は原則禁止)※その国の情勢如何(戦乱など)では、即座に撃墜するなどの手段が行われる可能性もある。
引用元 領空侵犯
今回も自衛隊機がスクランブル発進をし、中国軍機に向かって警告をした後に、中国軍機は退去した。自衛隊の対応は、国際法上も決して間違っていないことは理解していただきたい。
ただ、日本の場合、「自衛隊法第84条に基づき、第一義的に空自が対処している」(参考)となっていて、自衛隊法第84条には「(領空侵犯に対する措置)第八十四条 長官は、外国の航空機が国際法規又は航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)その他の法令の規定に違反してわが国の領域の上空に侵入したときは、自衛隊の部隊に対し、これを着陸させ、又はわが国の領域の上空から退去させるため必要な措置を講じさせることができる」とあり、退去命令又は強制着陸のための必要措置を規定しているが、威嚇射撃や撃墜などの武器使用については明文化されていない。
令和4年度防衛白書の『<解説>対領空侵犯措置について』にも「対領空侵犯措置とは、わが国の領空を侵犯するおそれのある航空機や、領空侵犯した外国の航空機に対して、要撃機を緊急発進させ対応しつつ、領空からの退去を警告したり、最寄りの飛行場へ強制着陸させるなどの一連の行動をいいます」と記されているだけで、領空侵犯機が退去命令や強制着陸を無視した場合のことは記されていない。
これによって自衛隊は相手が武器使用をしてこない限り、こちらから攻撃することが出来ない状態なのだ。まずは関係する法律を改正せねば、自衛隊はこれ以上のことは出来ないのだ。
ただ、こんな事態が起きても「超党派の日中友好議員連盟の二階俊博会長(自民党元幹事長)らは27日午前、中国の首都北京に向けて羽田空港を民間機で出発した。関係者によると、29日までの滞在中に、王毅外相や中国共産党中央対外連絡部(中連部)の劉建超部長らとの面会を調整している」とのこと(参考)。また、二階氏は習近平国家主席との会談も模索しているようだ。領空侵犯した国に、ご機嫌伺いか知らないが、のこのこ訪問するから日本は舐められるのだ。どうせ行くなら文句のひとつでも言って欲しいが、叶わないだろう。
ネットの反応
8/26午前、中国軍の情報収集機が長崎県沖の日本の領空を一時侵犯、空自戦闘機がスクランブル対応する事態に。中国軍機による領空侵犯は初めて。許せない行為です。総裁選が過熱し政治空白が生じる懸念があります。その間隙を意図した行為の可能性も。この時だからこそ警戒監視をしっかりするよう政府に…
— 小野寺 五典 (@itsunori510) August 26, 2024
【中国軍情報収集機の領空侵犯事案(防衛省)】
本日11時29分頃から11時31分頃、中国軍のY-9情報収集機1機が長崎県男女群島沖の領海上空を侵犯。自衛隊は空自戦闘機を緊急発進させ通告及び警告を実施する等の対応を実施。中国政府に外交ルートで厳重抗議し、再発防止を強く要求#領空侵犯— 佐藤正久 (@SatoMasahisa) August 26, 2024
戦争に発展しかねない行為。形式的な抗議に留まれば中国の覇権主義が増長することは明らかだ。
中国軍の情報収集機による領空侵犯、中国に「極めて厳重に抗議」…外務省 : 読売新聞オンライン https://t.co/vmgiQL7QZ3— 松原仁(衆議院議員 無所属 東京26区 目黒区・大田区)まつばら仁 (@matsubarajin731) August 26, 2024
中国は日本政府の反応を見ている。
遺憾砲だけで何もしなかったらまたやってきて、そのうち領空侵犯が日常になるわよ。
初めての時の対処が極めて重要。